男の着物:小千谷紬の染着尺(反物)
2016年8月29日 15時18分紬の産地でもある新潟県本場越後小千谷で織り上げられた白紬で、男性用に織られた生地が少しだけ産地から届いたので、男性着物用に早速染めました。
小千谷といえば、なんと言っても「小千谷ちぢみ」で有名ですが、その製織技法で紬糸を使い織り上げたのが「小千谷紬」です。
また、「小千谷紬」というと先染織物という感じがしますが、今回は染用の紬です。
生地は大新織物さんで織られた、本場小千谷紬織物の白紬を使っています。
手紡ぎ糸から織り上げられる小千谷紬は、絹独特の光沢と手ざわりのよさに加え、素朴な味わいが見事に調和した織物です。
本品は本場小千谷紬織物検査に合格した上質の純絹織物の白生地です。
紬糸の節糸がシャリ感がある中にもパサパサすることなく、絹の風合いを残した肌触りの良い高級紬です。
男物用の生地は生産数も少なく限られた品しか無い貴重な商品です。
そんな貴重な生地が何故仕入れることができたのかというと、全て1ヶ所ないし何か所に「訳あり」の難があるというB反の白紬で、男物用を扱うところがあまりないため私共にご提供して頂くことができました。
しかも、同じ機屋さんの紬でも様々な品があり、偶然にも全て異なる生地が4点入荷出来ました。
モチロン「訳あり」の生地ということで、普通一般的に20万円以上で発表されている小千谷紬とわ比べものにならないくらい、大変お求めやすい価格でご用意出来ました。
無地染したら売れ筋なんでしょうが、難の箇所が目立つかもしれないのでやめて、ちょっと斬新にモダンな染でシックな色使いのボカシ友禅を染めました。
幻想的に色が変化して紬の生地にマッチした染に出来上がりました。
小千谷紬として先染の織物にも負けないくらいオシャレな染上がりです。
■ モダンで粋な男着物:染着尺「訳アリ」 ≪本場越後小千谷紬重ね染≫
濃くてシックな色を重ねて染めて、粋な紬に出来上がりました。
シャリ感あって単衣にも良さそうな丈夫な生地です。
タテに流れがあり、ヨコに節の入った最もシャリ感ある織上がりの生地に、幻想的な染を施しております。
シックな色の変化がオシャレで、若い方でも着こなせる粋な紬の着尺が完成しました。
染は枠場を使い手染加工で綺麗に仕上がっています。
■ モダンで粋な男の染着尺「訳アリ」 ≪本場越後小千谷紬重ね染≫ 濃い緑に墨
細かなタテ縞のような文様に織り上げてる白紬を使い染め上げました。
柔らかな織上がりの生地で、染付も綺麗です。
この紬は髭紬のように糸が浮き出ている面白い高級紬です。単衣には適さずに、裏地を使い袷の仕立てにお薦めです。
染付きがいいので綺麗なグリーン系の色が重なり、粋でオシャレな染に出来上がりました。
それぞれ生地の幅は40.8cm~41.5cmくらいあり、裄の長い男性着物に十分なサイズです。
いままでお召しを中心に扱ってきた京都wabitasの男着物ですが、各産地から魅力的な素材が入るようになり、これからも男性きものユーザーのご要望にお応えできるよう、商品創りに力を入れていきます。