Archive for the '色無地' Category

牛首紬のページ閉鎖に伴う閉店セールのお知らせ

2024年11月22日 10時02分

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)では、加藤手織り牛首紬の白生地を無地に染めて【牛首紬】のコーナーで常備揃えておりす。

そんな日本三大紬の一つでもある牛首紬ですが、この度一旦ページを閉鎖することになりましたことをお知らせ申し上げます。

加藤手織り牛首紬の加藤改石謹製牛首紬を染めた、色無地の染紬着尺

閉鎖時期はまだ先になりますが、2025年2月~3月頃を最終に予定しています。

閉鎖後は、置賜紬を出している紬ページに入れる予定をしています。

閉鎖まで3ケ月ほどの期間しかありませんが、その間に「閉店」と題して、只今売り尽くし閉店セール中です。

誰もが欲しい加藤手織り牛首紬の逸品が、大変お求めやすいリーズナブルなセール価格で販売中です。

(価格はwebサイトでご確認下さい)

ブリティッシュグリーン

ラセットブラウン(茶)

モスグリーン(渋い黄緑)

チャコールパープル

レトロブラウン(焦茶)

レトロパープル(藤紫)

シルバーグレー(銀鼠)

アプリコットピンク

レトロなスカイブルー

クラシックターコイズ

シックなレトログレー

レトロな若草グリーン

アンティークボルドー

全て現品のみとなり、売り切れ次第終了で、追加は一切できません。

追加で新しく染めて作るとなると、現状の原価では大幅に値上げした価格になることは間違いありません。

このお値打ちな期間中、現品あるうちに是非ご利用下さい。

モチロン、全ての現品は京都のショールーム蔵に常設してます。現品を見てから決めたいという方は、ショールームへお越し下さい。予約ページから、予約申込み手続きを頂きましたら、その日にスタッフが対応させて頂きます。

紹介中に既に無くなってる品があるかもしれませんが、予めご了承下さい。

以上、牛首紬ページ閉鎖に伴う閉店セールのお知らせでした。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

10/23~11/30京都でも決算セール

2023年9月19日 17時37分

10月13日~15日に東京で京都wabitas「紬・小紋展決算セール」を開催しましたが、初日から三日間全て沢山のお客様にご来場頂くことができました。9月の男着物展そして、この10月の紬小紋展を通して、東京開催の決算セールは共に大盛況に終えることができ、開催して本当に良かったと思います。

ご来場頂きました皆様に改めて御礼申し上げます。

東京の次は、京都でも引き続き決算セールを開催します。

会場は、京都wabitasショールーム「蔵」になります。

期間ですが、10/23(月)~11/30(木)のロングランで、蔵には2~3組しか入れないので、完全予約制にしての開催とさせて頂きます。

ショールーム蔵には、ウェブサイトに出している商品はモチロン、ショールーム限定品もございます。

また、東京の決算セールで大好評だった、事前予約特典の割引クーポンを、京都の決算セールでも適用させて頂きます。

(9月・10月に東京で大好評だった割引クーポン)

決算セールお値打ち価格でお買い求め頂いた、お買い上げ金額の総額から¥5,500を値引きします。

また、この期間中は仕立てした方が断然お得です。仕立て代金から¥6,600を値引きします。

更に撥水ガード加工(¥4,400)が、無料サービスになるので、総額¥16,500もお得にお買い物ができます。

《お買い物総額から¥5,500、仕立て代金-6,600、撥水ガード加工無料-4,400》

東京と違うのは、予約制なので、自分だけのリラックスした空間で、好きなだけ自由に商品をご覧いただけるということです。

ショールーム「蔵」の売り場構成は、

1Fに正絹小紋、色無地、御召、附下、紬、帯、雨コート、長襦袢、小物など女性の部屋になります。

2Fは、御召・紬など男着尺、袴、角帯、男長襦袢、男の裏地、羽織紐、雪駄など男モノの部屋になります。

各部屋には姿見が取り付けてありますので、気になる反物が自分に合うか、体に当ててご覧いただけます。

京町屋の奥にあった蔵を改装して、今年の5月に完成したばかりのショールームで、人目を気にせずリラックスした空間の中で、自分好みの商品を見つけて下さい。

予約方法ですが、ショールームの予約方法と全く一緒です。

京都wabitasのウェブサイトにある⇒【ショールーム予約】から、平日・日曜で空いている日(〇印の日)と時間を選んで、お申込み下さい。(土曜日及び祝日は定休日とさせて頂いてます)

ウェブサイトには出していない、「訳あり」アウトレットセール品なども多数ございますので、是非ともお越し頂ければと思います。

沢山のご予約のお申込みをお待ちしております。

以上、京都で開催する決算セールのお知らせでした。

着物通販の京都wabitas(ワビタス)

下に蔵の商品内容を再度ご紹介してますので、ご覧ください。

【ショールーム蔵の1F】

正絹小紋・色無地・附下・紬・お召などの着尺(反物)コーナー

八寸の帯は新作も入ってきて、常に揃っています。

半幅帯は、今では京都wabitasの定番品となりました。沢山揃っています。

この他、薄物羽織~塵除けコート地、雨コート地に、正絹や本麻長襦袢の反物もズラリと揃います。

一部ですが、西陣織の高級袋帯を現品のみ在庫処分超特価でご用意しています。

2Fの男の部屋には沢山の男着尺や袴地に、裏地や長襦袢がご覧頂けます。

この他、新作の男物も沢山あります。

【新色】加藤改石謹製:牛首紬色無地のお知らせ

2022年3月4日 15時43分

牛首紬の色無地に新色が染め上がりましたので、紬のコーナーに追加いたしました。

現在、取り揃えている牛首紬の色無地9点と同じく、「釘抜紬」といわれた加藤機業場さんの加藤改石謹製手織り紬を使っています。

新しく追加した色は5色で、現在ある9点を含めて14点となりました。
それでは、新色をご紹介いたします。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪クラシックターコイズ≫

クラシックなターコイズグリーンに染めました。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪ヒヤシンスブルー≫

藤色とブルーの中間色といえるレトロでアンティークな色に仕上がりました。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪レトロなアプリコットピンク≫

サーモンピンクに近い色に染め上がっています。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪シルバーグレー≫

カジュアルなシルバーグレーに染め上がっています。

加藤機業場の牛首紬を染めると、原色より何割かは色が薄く染まります。しかし、節にたまる色溜まりは原色のままで、地色は薄めに節が濃くという感じで、いい感じに濃淡が生まれて最高の染め上がりとなりました。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪レトログレー≫

さらにシックでレトロな色を出して染めて頂きました。

節糸に染溜まりが出来て、レトロな色にカジュアル感ある仕上がりになっています。

色無地は柄が無い分シンプルなので、着物の素材感が最も活きてきます。牛首紬となったら尚更ですね。

全色すべてショールームでご覧いただけますので、ご希望の方はご予約をお願い致します。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

刺繍小紋追加のお知らせ

2021年11月12日 18時00分

先月新しく解説いたしました刺繍小紋コーナーに、新しく商品を追加いたしましたので紹介いたします。

■刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】≪オリエンタル文様:ベージュ≫

■刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】≪オリエンタル文様:グレー≫

麻の葉文様をアレンジした模様を織り上げた白生地を浸け染で染め上げて、刺繍を施しています。

切子柄のようにも見えるオシャレな地紋の生地に、オリエンタル文様やの刺繍を入れています。

■ 刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪唐花文様:瓶覗≫

同じく麻の葉文様の地紋の生地に、唐花の模様の刺繍を入れています。

■ 刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】  ≪オーナメント文様:ブルーグレー≫

■ 刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】  ≪オーナメント文様:クリームイエロー≫

花柄の地模様の生地にオーナメント模様の刺繍です。

落ち着いたブルー・イエローの色合いにシャンデリアのような模様の刺繍がすごく上品な組み合わせです。

■ 刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】  ≪オリエンタル文様:ベージュ≫

同じく花柄の地模様の生地に、2種類のオリエンタル文様の刺繍を入れています。

■  刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】  ≪葡萄唐草の刺繡:ピンク≫ 

こちらは、葡萄唐草の刺繍です。

■ 刺繍の小紋:正絹反物【丹後先練り白お召し】 ≪オリエンタル文様の刺繍:ライトグリーン≫

菱菊が浮かび上がって見えるよう織られた、先練りの糸を使ったお召しの生地を使っています。

同じ無地染めに刺繍でも、生地の地紋や色合いによってかなり雰囲気は変わります。

多様な種類のものを順次追加しておりますので、ぜひ刺繍小紋のページをご覧ください。

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着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

刺繍小紋コーナー開設のお知らせ

2021年10月15日 16時38分

京都wabitasサイトの正絹小紋・色無地のページに、この度新たに刺繍小紋のコーナーを開設いたしました。

色無地の着尺に刺繍を入れた、小紋感覚で着ていただける素敵な反物です。

多数商品を追加しておりますので紹介いたします。

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】≪松菱文様:ライトグレー≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪松菱文様:ピンク≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪唐花文様:薄浅葱色≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪唐花文様:桜鼠≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪葡萄唐草の刺繡:藤色≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】  ≪オリエンタル文様:若草色≫

こちらの5点は正倉院唐草文様の白生地を浸け染による染技法で無地染めした生地に刺繍を施しております。

刺繍の小紋:正絹反物【丹後先練り白お召し】 ≪七宝文様の刺繍:ブルーグレー≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後先練り白お召し】 ≪七宝文様の刺繍:クリーム≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後先練り白お召し】 ≪オリエンタル文様の刺繍:藤グレー≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後先練り白お召し】 ≪オリエンタル文様の刺繍:ベージュ≫

こちらの4点は格子模様を織った先練り白お召しの生地を引き染めしています。

先練した白お召しは、柔らかモノのようにたるみが無く、質感がいいので生地全体がシャキッとして、着心地が凄くいい生地です。

刺繍の小紋:正絹反物【丹後先練り白お召し】 ≪オリエンタル文様の刺繍:浅葱色≫

こちらも同じく先練りお召しの生地で、染は浸け染で無地染めした生地を使用しています。

格式ある菱菊文様を光沢ある地紋で織り上げています。

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪七宝文様の刺繍:濃紺≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪オリエンタル文様:紫≫

刺繍の小紋:正絹反物【丹後製織紋意匠】 ≪葡萄唐草の刺繡:グレー≫

こちらの3点は、七宝文様の地紋の紋意匠生地を引き染した生地を使っています。

以上の14点を現在出品中です。

飛び柄なので袋帯を合わせていただくこともできますし、なごや帯を合わせていただきカジュアルな着こなしも楽しんでいただけます。

羽織やコートに仕立てていただくのもお薦めです。

合わせる帯次第で幅広いコーディネートを楽しんでいただける刺繍小紋を是非ご覧ください。

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着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

牛首紬:加藤改石謹製手織り紬の色無地

2020年12月10日 17時10分

紬のコーナーに牛首紬を染めた色無地着尺(反物)が新しく5色追加されました。加藤機業場の紬で、無形文化財指定:加藤改石謹製の正真正銘手織りの牛首紬を染めた、レトロ感溢れるおしゃれな紬の色無地です。

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色は全5色で、全ての色を着物スタイリストさんが厳選して出した色で、染め上がりはレトロ感溢れる紬らしい素敵な色に染まりました。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪アンティークボルドー≫

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玉繭から引いた玉糸は、節の出方も独特でカジュアル感ある紬になりました。

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スタイリストさんが選んだ色だけに、言葉では表現しにくい、魅力ある色です。

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次の色もレトロ感ありシックにカジュアルな色に染まっています。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪グレイッシュパープル≫

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グレーにも近く、それでいてパープル系のシックな色です。

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改石さんの素晴らしい紬を、スタイリストさんがおしゃれにアレンジしてくれました。

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次も素敵な色で、濃色のシックなグリーンの色無地です。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪ブリティッシュグリーン≫

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濃色は紬のレトロ感が最もでるので、この深みある緑も正にそれです。

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手織りの紬ならではの生地肌のムラ感がたまらなくオシャレですね。

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もう1色のグリーンは、黄緑系を渋くレトロにした独特なモスグリーンです。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪モスグリーン(渋い黄緑)≫

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中濃度な色合いの緑なので、玉繭の節にできる色溜まりと、生糸(単繭)の色に濃淡の違いが出て、紬感がハンパないです。

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レトロでアンティークな色なので、若い方~ご年配の方までオシャレに着こなせる色です。

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そして最後の色が最も紬らしさがあるベージュ系の色です

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪ベージュブラウン≫

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生成りでもなく、金茶でもないベージュ系ブラウンなので、癖が無くシンプルに着こなせる色です。

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改めて加藤機業場の牛首紬について解説させて頂きます。

石川県南部の白山市の山間の村で生み出される牛首紬は、加藤機業場さんと西山産業さんの二つの機場で作られる紬で、白山紬とも言われます。

着物通販を展開する京都ワビタスの牛首紬は、全て加藤機業場さんが織られた手織りの紬を使用しています。

その特徴は、使っている糸、御年99歳の加藤改石さんが今も尚作業されるかせ練りという手作業の練り、牛首紬独特の「糸はたき」という工程など全て加藤さんでならではの工程により出来上がった生地は、よく「釘抜紬」などとも呼ばれるように丈夫な質感です。

【特徴1:糸】

その特徴の一つでもある糸ですが、緯糸には二頭の蚕が作った玉繭60個から直接手でひいた玉糸を使っています。玉繭は、単繭がが作った繭と比べて糸が複雑に絡み合い、うねりが強く独特の節が出るため、躍動的な紬ならではのカジュアル感を作り出します。まわたを紡ぐのではなく手で挽くことにより、絹糸独特の真珠のような光沢感が生まれます。玉繭は2頭の蚕が吐いた糸が不規則に重なり合っているため製糸工程で高度な技術を要します。加藤さんでは単繭を経糸に、玉繭を緯糸に使用されています。

〈右が玉繭、左が単繭〉

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【特徴2:織り上がりまでの工程】

1、製糸(のべびき)

繰糸釜の湯に繭を浮かべ、経糸は約単繭80個、緯糸は玉繭60個から1本の糸を挽き出します。

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糸の太さを揃える技能を要する仕事であり、それらは製糸の熟練工の経験から生まれる技術に任されています。

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加藤さんが使用されている製糸機は、明治初期に入ってきた形そのままの座繰り製糸機です。

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2、管巻き

のべ枠から管に巻き取る工程で、昔は1本1本で巻き取っていましたが、現在は管巻器により、1度に12本巻き取る方法を取られています。昭和初期頃に動力に変わり、複数本とれるようになりました。

3、のべつむぎ

管から引き出した糸にゆるく「より」をかけながら大枠に巻き取り「かせ」をつくります。経糸2400m、緯糸3000mを1かせとし、枠を外してから乾燥したものを「がらがせ」と呼びます。

4、糸練り

生糸はタンパク質であるフィブロインとセリシンの2重構造になっています。精練はご存じのようにセリシンを取り除きフィブロインが絹の感触と光沢を生み出す作業のことです。石鹸と重曹を用いてセリシンを煮溶かしたあと、糸に残ったセリシンや石鹸をきれいに落とすために、水洗いし脱水します。今もされているかは分かりませんが、この糸練りの工程を加藤改石さんがされていました。今から約9年ほど前に見学に行かせてもらった時は、改石さんは90歳でしたが手作業で糸にお湯か水をかけながらセリシンを落とす「かせねり」という工程をされていました。

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5、糸はたき

牛首紬が「釘抜紬」といわれるくらい丈夫でしなやかなのは、この「糸はたき」という加藤さんならではの工程があるからかもしれません。糸を何度もしゃくるようにはたいて、1本1本の糸にさらなる空気を吹き込みます。

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この作業により蚕が糸を吐いた時のうねりを取り戻し配列を整えます。工程の間に何度も行うことにより真珠のような光沢の糸が更に輝きを増した独特の光沢と、ふんわりとした触り心地が生まれてきます。

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6、糊付け~管巻きまで

経糸は織機にかけた時「うわそ」と「したそ」に分けてかみ合います。その間を緯糸が通るので、滑らかにして通りやすくするため、経糸に糊付けをします。糊の原料になる米の粉を煮込み糊を作ります。そこに糸を浸して手でまんべんなく糊を付けていきます。

糊付けされた糸を「かせしぼり器」を用いて、まんべんなく糊を絞り取ります。そして「かせくり」(糸を巻き取る作業)した糸を「整経」(経糸を整えて巻き取り)と「管巻き」(織機にかけるため緯糸を小さな管に巻く作業)をして、機織りの用意が出来上がります。

7、機織

「へ」に通した経糸は両足交互の足踏みにより「うわそ」「したそ」に分かれて口が開き、その中を緯糸を巻いた管を差し込んだ「杼(ひ)」が1回飛ぶごとに、左手で握った「かまち」で打ち込みます。

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両手両足の力配分、タイミングが牛首紬の風合いを作り出します。

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伝統工芸士の織子さんがいったん織り出すと「ぱちん、ぱちん、ガコン、ガコン」とリズミカルに機を織る音が響き渡ります。それでも複雑なうねりのある玉糸を緯糸にしているので、スグに

機を止めて糸を整えて再び織り始める、それの繰り返しです。

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一日にほんの少ししか織れませんが、織り上がった生地は、「無形文化財指定、加藤改石謹製」という判と「牛首紬検査の証」という判が押されて出荷されていきます。

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そんな加藤改石謹製の牛首紬をシンプルに無地に染めて今回ご紹介している反物が出来上がりました。

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何度も申し上げますが、牛首紬は太くて節のある玉糸で織りあげるのが特徴で、節が多く白生地で見る時よりも染色した後のほうが、素朴でレトロ感とカジュアル感溢れる独特な優雅さが浮かび上がります。

加藤機業場で織られた牛首紬も、説明したように打ち込みが強いため、無地染とはいえ染めるのも難しく、一度から2度くらい地入れ(湯通し)して染付を少し良くしてから染めないと綺麗に染まりません。

今回は5色とも凄く完成度の高い染め上がりとなりました。

「着物は紬」という紬好きな方にはたまらないハイグレード・ハイクオリティーな紬のおしゃれな色無地着尺です。

本品は、着物通販サイト京都wabitasの【紬・綾織りコーナー】に出させて頂いております。白鷹板締め絣お召しと並び高級紬がご覧頂くことができます。

京都三条にあるワビタスショールームでは、この牛首紬をはじめ高級紬着尺などサイトの商品を常設しております。現品を一度直に見てみたいという方は、気軽にご予約下さい。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

丹後製お召しAB反のお知らせ

2020年9月25日 17時32分

京都ワビタスでは、米沢、白鷹、京都西陣、丹後の各織物産地で、先練り(先染)お召しや、白お召し(後染)を織って反物で揃えています。

主に男性用の反物となると、生地を広くして織らないといけないというリスクと、需要が少ないために、どの産地も生産数はごくわずかしかないです。

では、なぜワビタスの男着物のサイトには沢山の種類の御召しがあるかというと、殆どを誂えとして織ってもらい、その全ての在庫リスクを持っているからです。

問屋さんを介さず、産直で織って頂いてる分、原価を抑えられる代わりに、A反、AB反、B反など織って出来た全ての品を引き取るため、凄いリスクを負うことになるんです。

原価は同じでも、AB反やB反は「訳あり品」として扱い、よりリーズナブルな設定にしています。

今回ご紹介するお召しは、丹後の機屋さんで織って頂いたお召しです。

先練りお召しが2点、先練り白お召しを後染した染お召しが1点です。

■ 男着物お召し【反物】 ≪角通しモザイクAB反:黒に緑≫

◆お値打ち◆

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粋な紋お召しの男物42cm幅の反物です。

「訳あり」の箇所には、「織り合わせにより」ということで印が付いてますが、画像でみるのもモチロン、実際の現品を見ても全く何があるのか分からないような織ムラのようなものなので、正にAB反という言葉がピッタリあてはまります。

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全く分かりません

でも、商品の良さは新品なので変わりません。

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色は少しエメラルドグリーン系の色の格子をランダムな形に織ってあります。

もう1色も同じ柄を織っていますが、経糸を薄い色にしている薄色の紋お召しです。

■ 男着物お召し【反物】 ≪角通しモザイクAB反:生成りに薄紫≫

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これには「スレあり」と書かれて印が付いています。

しかし、このスレも全く目立たないため、画像に写し出すことは無理でした。というか肉眼でも見ても分からないです。

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上品な感じの男性キモノになりそうな、おしゃれなお召しです。

最後にもう1点は、先練りの白糸で織った白お召しの生地を、色無地に染め上げた染物です。

■ 男着物白お召し【無地染】 ≪格子AB反シルバーグレー≫

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元は白生地に錆糸のような織難がうっすらあったのですが、無地染したことによって、殆ど消えてしまった感じです。

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紋織の光沢感が凄く綺麗で上品なシルバーグレーの反物です。

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今回ご紹介の3点は、殆ど気にせずに仕立てることができるAB反のお値打ち品になります。

いい品ばかりなので、おすすめです。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

 

 

正絹の色無地着物(きもの)

2020年9月8日 17時34分

当たり前ですが、着物には染物・織物がありますが、染着物には訪問着や小紋などの柄を染めた着物と、反物を無地1色に染めた色無地の着物があります。

今回は秋に向けて色無地着物を現代風の着こなし方も含めて見直したいと思います。

色無地の着物というと、紋を入れて格式高いフォーマル着物として、結婚式や茶道(お茶会)など改まった場所に着る着物として親しまれてきました。

友禅染のように柄が無いので扱いやすく、セミフォーマルな着こなし方が主流になっています。

ネット通販の広まりで、東レのシルックのように洗える色無地着物や、見本帳で好きな色が選べる企画品など、色無地は多くの呉服店が取り扱われています。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)でも、正絹の反物で様々なタイプの色無地を独自に誂えて現品を揃えています。

そんな色無地着物ですが、色無地に限らず着物自体のカジュアル化が進んでいるため、色無地よりも小紋などカジュアル着物を揃えるように変わってきているように感じます。

ワビタスでは、生地の質にこだわった色無地、織り模様に拘った色無地を扱っていますが、あくまで「着物はファッション」というとらえ方で、お客様にはフォーマル~カジュアルまで着こなせるようにご提案しております。

まずはワビタスが扱っている正絹色無地着尺をお浚いしたいと思います。

まずは、正倉院文様を反物の中に100柄や88柄織りあげた、光沢がありエレガントな八掛付きの色無地です。

色無地着尺:特選丹後紋意匠正倉院文様「八十八選と百選」

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このように横段になって地模様が変わっていくという、丹後の機ならではの魅力溢れる色無地着尺です。地模様が次々変わるので、何処にどの柄がくるかは分かりません。光沢がキレイで色の発色を引き立ててくれます。仕立て上がった着姿が凄くエレガントで綺麗なので、お茶会にも着られますが、パーティー着物としてドレッシーに着こなして頂けるので素敵です。

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全てに共八掛を織っています。下の画像で見える模様が八掛の地模様です。

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そして、4丈の色無地にかわり、ワビタスの色無地の定番となってきたのが次にご紹介する高級白お召しの反物を染めている先練りお召しの色無地着尺です。

先練り白御召し:色無地

鳳凰紋や宝尽くし、麒麟菊などの格調ある模様の生地を染めているタイプです。

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この色無地最大の特徴は、ハイクオリティ&ハイセンスです。

ハイクオリティは、先練りの糸を織り込んだ白お召しの生地質です。反物を持ってみると、その良さがスグに分かります。普通の紋意匠のような柔らかモノの生地と比べると、シャキッとした生地質は、たるみが出ないというか、凄く着心地がいいです。先染織物の御召しほど硬くないので、「硬すぎず、柔らかすぎない」という言葉がピッタリ当てはまります。

先練りお召し【麒麟菊文様の色無地】

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お茶会着物や結婚式やパーティーに、自信を持っておすすめできる色無地です。

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いい生地質は染付も凄くいいんです。染屋さんが絶賛されているほどで、薄い色から濃い色まで綺麗に染まります。

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着物だけでなく、コートや羽織にも素敵です。

先練りお召しの色無地は、格式高い地模様だけでなく、ちょっとモダンにオシャレな地模様もあります。色目によっては、小紋よりもオシャレな感じに染め上がっているタイプもあります。

先練りお召し【丸に鳳凰紋の色無地2色】 斬新なカラーを染めたのですが、凄く人気があります。

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先練りお召しシダ亀甲文様 シックな色から上品な色まであり、これも人気ある品です。

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無地小紋のようにエレガントでオシャレな色無地です。

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先練りお召し【洋花グラデーション】

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光沢が効いて凄く幻想的な色無地着尺になりました。

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普通の紋意匠と少し異なるのは、糸だけではなく二重組織になって地模様が浮き織になっているところです。次の色無地を見ていただくと、よく分かります。

先練りお召し色無地【唐草文様:レモンクリーム】

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これら色無地は、フォーマルな袋帯を合わせてセミフォーマルな着物としても素敵ですし、同じ袋帯でもシャレ袋帯を合わせるとパーティー仕様の素敵な着物にもなります。名古屋帯を合わせれば、見事にカジュアル着物にもなります。

これが現代版色無地の魅力です。

他には、高級紋古代ちりめん地を染めている、両面織の色無地がございます。

■ 特選紋古代縮緬色無地【両面織:反物】 ≪唐草に鳳凰≫

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表は唐草、裏は鳳凰紋が浮かび上がる、紋織の特徴を活かした紋古代縮緬の色無地着尺です。

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予算を抑えたい方には、少し安価な色無地として、紋意匠縮緬を染めた色無地があります。

正絹丹後紋意匠唐草の色無地

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カジュアル感のあるタイプの切子調の麻の葉文様の生地を染めた色無地もございます。

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小紋のようにオシャレな色無地です。

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この他に、手が長い方に嬉しい幅の広い生地を染めた、フリーサイズの色無地もあります。

ワイド幅の正絹色無地

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ワビタスは男性物の反物も多数取り扱っているので、染物&織の反物を合わせると、幅の広い無地着尺は沢山揃っているんです。

色無地の着物は単衣にも袷にも選ぶことができます。

誂え方に選択肢が多いのも色無地の特徴ですね。

呉服屋さん業界では「色無地は売れない」というようなことを言われてるようですが、ワビタスでは年々増えている(売れが)状況です。

染色・織り・地模様など、シンプルな中に工夫と説明があれば、色無地の着物は、まだまだ需要の多い着物と思います。

着物通販サイト京都ワビタスでは、今後も色無地キモノには力を入れて取り組んでいきます。

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色無地の新色追加(先練り白御召し地)

2020年2月21日 16時54分

着物通販の京都wabitasの定番でもある、先練りお召しの白生地を染めた色無地に、新しい色柄をいくつか追加しております。

小紋・色無地着尺コーナーの中の【色無地着尺ページ】の中に追加しています。

■ 先練り白御召し:色無地 ≪菱取鳳凰紋:甕覗きブルー≫

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 織り模様(柄)・生地質・着心地の良さ・色の発色など全てにおいて完璧な色無地着尺です。

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■ 先練り白御召し:色無地 ≪菱取鳳凰紋:ベージュグレー≫

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■ 先練り白御召し:色無地 ≪亀甲乱菊:薄浅葱≫

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格調高く一番多く扱ってきた「麒麟:きりん」を織り込んだ生地も色を増やしました。

■ 先練り白御召し:色無地 ≪麒麟桐菊:藤グレー≫

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■ 先練り白御召し:色無地 ≪麒麟桐菊:淡いベージュ≫

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正倉院文様を想わせる新しい地模様も加わりました。

■ 先練り白御召し:色無地 ≪割付更紗:灰茶≫

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色も、模様も、光沢感も、全て素敵です

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和服の中で色無地は欠かすことのできない着物アイテムの一つです。お茶会着物・卒入学式など、お祝いの式典などの着物・お食事会など様々なシーンに対応することができるので、1着と言わず、何着か持っていると凄く重宝します。

それに近年では単衣着物用に誂える方も増えていますので、単衣用という考え方もありです。

京都wabitasでは、質の高い色無地着尺を豊富に取り揃えています。

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色無地の新作:特選紋古代ちりめん両面織の正絹色無地

2019年12月2日 11時14分

着物通販サイト京都wabitasの色無地きものコーナーから新作のお知らせです。

商品名は「特選紋古代正絹色無地【両面織】 ≪唐草に鳳凰≫」です。

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染色もさることながら、この色無地の特徴は何と言っても生地と織り方です。

両面織と題している通り、裏表にそれぞれ浮かび上がる柄が異なります。

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表側には唐草文様が奇麗に織り上がっていますが、裏側には丸く象られた鳳凰の文様が浮かび上がります。

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裏表の両面に異なる柄が浮かび上がるのは、紋を織る際の特性を活かしているからです。繻子目を表に出るようにするのか、裏に出るようにするのかで、光沢をうまく活かして両面をそれぞれ柄違いで織っているように見せているのですが、実際は普通の紋織技法と同じです。表面だけをよく見ると唐草がくっきりと浮かび上がっているので、どうしても唐草だけみてしまいますが、ようく見るとうっすら鳳凰の柄が繻子裏で見えるんです。その逆に裏面は鳳凰がくっきり見えて、唐草がぼんやりとシルエット状に見える感じです。

機屋さんが創意工夫を凝らして考えた逸品物の白生地織物です。単衣着物の需要が年々増加している現代において、単衣着物を誂える際に気になるのが裏生地で、本品は単衣に仕立てると袖口からはちらりと鳳凰の地紋が浮かび上がる感じになります。

織り方だけでなく、この生地は使っている糸や織り組織なども普通の紋織りの生地とは異なります。

【経糸で地紋を織りだしている】

普通一般的に多く使われている紋織りの生地は、地模様を緯糸(よこいと)で織っているのですが、この生地はその逆で経糸(たていと)で地模様を織りだしています。経糸で地紋を織ることで、普通の紋織の白生地に比べると、模様の浮かび上がり方が全然違い、経糸で織った方がくっきりと綺麗に織り上がって、見え方も違います。

【緯糸に八丁撚糸】

地模様を織っている経糸に対して緯糸は無地を織っているのですが、普通の生糸を使って織るのではなく、撚糸を使って織っています。それも水をかけながら撚りをかける水撚糸:八丁撚糸という強撚糸を使っているので、高級古代ちりめんならではの、凹凸のシボがあります。八丁撚糸を使うことにより、着心地がよくなるのはモチロンですが、シワが付きにくいのと、シワが戻りやすいという、うれしい特徴をもっている、まさに最高級な古代縮緬に地紋を織った紋古代ちりめんなのです。

そんな拘りの高級白生地を使って色無地を創作したのが本品です。

色は全8色を染めました。

ただ色を出して染めたのではなく、一色一色全て着物スタイリストさんに選んでいただいた色を染めているんです。

コーディネートのプロが出した8色の色は、どれも素敵でキレイな染め上がりになっています。

■ 特選紋古代正絹色無地【両面織:反物】 ≪唐草に鳳凰:白鼠≫

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薄ピンク

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梅鼠

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カラシ:金茶ベージュ

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瓶覗

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杜若:藤ムラサキ

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藍紺(鉄紺)

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鳶茶:こげ茶

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 上品な淡い色からシックで粋な濃い色までを、スタイリストさんが色々なシーンや用途、年齢層など全てを考慮して選んでいただいた8色です。

本品は様々な誂え方ができる色無地着尺です。

裏地を付けて11月~4月くらいまで着れる袷着物として、裏地を付けず5月~6月の春単衣用の着物、9月~10月の秋単衣用の着物など、袷でも単衣でも用途に合わせて選べます。

羽織や道行などコートにも素敵な万能的な特選紋古代の色無地着尺は、着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)の小紋・色無地着尺の中の【色無地着尺コーナー】でご覧いただけます。

また、本品の光沢度・質感などのクオリティの高さは、画像では伝わらないと思います。実際の品を直に見てみたいという方は、気軽にお問い合わせください。

もしくはショールームに常設しておりますので、ショールームにお越し頂ければご覧いただけます。ショールームの受付もお待ちしております。

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