新作の麻着物/近江ちぢみぼかし染麻着尺
2025年5月9日 11時24分麻着物の新商品のお知らせです。
京都wabitasは毎年夏の着物用に本麻の近江ちぢみを創作して揃えています。
これまでは先染糸で織った織物着尺を沢山作ってきましたが、今回ご紹介する品は白で織った麻100%の近江ちぢみの生地を、京都の染め工房に持ち込み染色した後染による染物着尺です。
浴衣染のスクリーン捺染の染色工場で、ぼかしを友禅染してもらいました。
こちらです
■ 麻着物:本麻近江ちぢみ【染の反物】 ≪マリンブルーぼかし染≫

凹凸のある生地の表面の上に捺染しているので、染料が生地の特性そのままに表現されており、絞り染のような感じで、レトロ感溢れ味わいある仕上がりになっています。

なぜ本麻近江ちぢみを染物を作ったのかというと、後染は先染織物と違ったお洒落感を魅せることができるからです。

織物でこれくらい幻想的で透明感あるグラデーションを出そうと思うと、経糸だけでも色数を多くして手間が大幅に増えるのと、販売価格が何倍も高くなってしまうのに対して、後染ならお洒落に仕上がって比較的リーズナブルな価格設定が可能になるからです。
夏着物の需要が年々増加している昨今において、麻着物のおける重要性を感じて、浴衣ではなくお洒落キモノとして、麻の染キモノ用に創作させて頂きました。
只今全7色を作り、取り扱いを広げています。



■ 麻着物:本麻近江ちぢみ【染の反物】 ≪藍紫色ぼかし≫






■ 麻着物:本麻近江ちぢみ【染の反物】 ≪モスグリーンぼかし≫



このように、両サイドを濃くして中になるに連れて薄くした濃淡ぼかしが5色
そして、左右色彩をを変えた染め分けボカシが2色で展開中です。
■ 麻着物:本麻近江ちぢみ【染の反物】 ≪エメラルドブルーぼかし≫

左右の色を明るい色とダークな色に分けた「昼夜ぼかし」にしています。

着物に仕立てた着姿はグラデーションになり、お洒落な夏着物が完成します。

■ 麻着物:本麻近江ちぢみ【染の反物】 ≪藤&鼠染め分けぼかし≫

ラベンダー系のライトカラーに、グレーのダークな色との組み合わせが斬新でお洒落です。



《デメリット表記について》
本品は生地表をなでるように染色しているスクリーン(手捺染)で染色しているため、裏まで綺麗には染まっていません。
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上下の画像を見て分かるように、裏側は白く染まってない部分が浮かび上がります。表から見えることは無いので着姿に問題はありません。

あと、お伝えしているように生地は「ちぢみ加工」を施して楊柳のように凹凸のシボがあるため、所々に生地白が残っています。
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これも「近江ちぢみ」を染めている証として、わざと残しております。染難ではありませんので、予めご了承下さい。
また、デメリット表記として、本染は浴衣と同じで最初洗う際に少し色が落ちることがあります。
色落ちしない反応染料で染色しているので、基本的に染料自体の色落ちはしないのですが、上からなでて染め付けているので、余分な染料糊が洗い流され、洗濯水が少し変化して色落ちのようになる場合があります。
なので、洗濯の際には必ず手洗いで、他の衣類と一緒に洗わないようにしてください。
念のため弊社では、水通し加工を施してからお届けさせて頂きます。
《先染織物と後染品の違い》
ご紹介してきたように、京都wabitasの麻着物/着尺は全て本麻(麻100%)の近江ちぢみです。
これまで扱ってきたのは先染による「織物」の本麻近江ちぢみで、今回新しく作ったぼかし染着尺は「後染」の本麻近江ちぢみです。
違いは正絹と同じで、先染は糸から染めて糊付けしているので、後染に比べてシャキッとしてシャリ感がある生地質に対して、後染の反物は白生地を染色して蒸し水洗の工程を通しているため、柔かな生地質の「柔らか物」になります。
使っている麻はラミー(苧麻)で乾いた繊維のため、柔らか物と言えども、綿や同じ麻でもリネン(亜麻)に比べると、シャリ感があります。
本品はウェブサイトで最近出したところですが、既にワビタスのpopupイベント表参道きものフェスタや、大阪めーかんえぽっく、東京キモノショーで既に沢山の販売実績があり、大好評でした。
日本の蒸し扱く厳しい夏を、少しでも快適に過ごせる和服として、本麻近江ちぢみの着物を、更にお洒落に着こなして頂けるように、先染はモチロンご紹介した後染共に取り扱っていきます。
以上、新作の麻着物/後染の本麻近江ちぢみ完成のお知らせでした。