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麻の羽織コートshuwari(シュワリ)

2023年6月10日 16時09分

着物通販サイト京都wabitasに新しくプライベートブランドが出来上がりました。

麻素材で作った超軽量な羽織コートで、ブランド名はshuwari(シュワリ)です。

これまでも試作品を作り、少しずつお客様のご意見を聞きながら販売してきたのですが、思っていた以上に高評価を頂いたことから、今期から本格的にプライベートブランドとして扱っていくことにしました。

ワビタスらしく素材感を活かした新しい生地で、「軽くて・涼しく・シンプルにおしゃれ」というコンセプトに、羽織る人のことを考えて創作した羽織モノ商材です。

羽織にして重量を測ってみたら、なんと220gと凄く軽くて、羽織っていることを忘れそうなくらい軽く、体への負担が少なくて、楽に羽織って頂くことができます。

生地を見ると凹凸のシワがあり、接触面が少ないことから風通しの良い、フワフワとした生地質になっています。

ふわふわしているというイメージからブランド名をshuwari(シュワリ)にしました、覚えて頂けると嬉しいです。

これまでもご紹介してきましたが、改めてshuwari(シュワリ)について、素材、特徴、扱い方などを説明させて頂きます。

まずは素材ですが、使っている糸は麻(ラミー)とナイロン糸になります。

麻はラミーの80番手の糸で、麻長襦袢や麻の着物など和装で主に使っている糸です。

ラミーは吸水性に優れると共に、乾きも早く速乾性に優れた天然の植物繊維で、麻特有の接触冷感を併せ持ち、触ったら冷んやりとしていることから、夏に最もふさわしい繊維と言えます。水に強く丈夫なのも特徴の一つです。

そして、shuwari(シュワリ)の超軽量を実現できたのが、もう一つの繊維:ナイロン糸を使っていることです。

ナイロン糸を使った織物を初めて扱うことになったのですが、この糸の特徴はなんと言っても超極細の糸だということです。

20D(デニール)のナイロン糸になるんですが、20Dとはどれ程の細さかというと「髪の毛よりも細い」ナノ繊維です。この極細の糸とラミーを絡ませて、超軽量な羽織が出来上がるのです。

【経糸】には、この20デニールのナイロン糸を使っています。

ナイロン糸は摩耗・摩擦・耐薬品性に優れ、吸放湿姓にも高い性質をもっています。

【緯糸】には、麻(ラミー)とナイロン糸の双糸が2本2本交互に入って、接触冷感のある糸にしてあります。

ラミーとナイロン糸のそれぞれの特性を持った糸を使い織った生地は、織り上がった時は「紗」のように隙間のある透け透けの薄い生地なんです。風を当てると吹き抜けるような薄い生地です。

それを近江(滋賀県)の産地にある特殊整理の加工場に持ち込み、「強制シワ加工」を施して、生地全体にシワを付けました。この時に、まるで近江ちぢみのような凹凸のシボが生まれます。

このシワが好評で、透け透けの薄い生地に縦シワが付いたことにより、涼し気に映って素敵だということです。

次の工程に ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

《撥水ガード加工で生地を縮ませて整える》

出来上がった生地を京都に送ってもらい、撥水ガード加工を施します。

何故ガード加工をするかというと、ナイロン糸の欠点を無くしてしまうためです。

ナイロン繊維の注意事項として、熱に弱いということです。ナイロンに限らず全ての繊維に対して言えることが、火には近づけないことです。火気の影響で生地が縮んだりするので、火などには近づけてないようにご注意ください。

また、季節の変化によって湿度や気温も変わり、その影響でもナイロン繊維は縮んだり、戻ったりします。

湿度の高い季節には縮んでしまいます。これは絹や綿と同じですが、絹や綿の場合は縮っぱなしですが、ナイロン繊維は、乾燥した季節になると縮んだ生地が元のサイズに戻るという特性を持っています。

洋服などにはいいのですが、和服は重ね着なので生地のサイズが変化するのはあまりよくありません。

これを避けるために、反物の状態の時に撥水ガード加工に出しています。

ガード加工の溶剤に浸けると生地は縮みます。普通はその後整理で幅を出して整えます。

しかし、shuwari(シュワリ)の生地に撥水ガード加工を施す際、縮んだ状態そのままの幅で戻さず生地を整えてもらっています。そうすることにより、生地の幅は変化せずにそのままの状態を維持してくれます。

撥水効果があるので、水気を弾くのと同じように湿度の高い時季に、これ以上縮むことは無くなりました。

この状態で、縫製にだして仕立てると、後々に大きなサイズ変化は発生しません。

《洗濯について》

既に試験販売してきて、問い合わせが多かったのが「自宅で洗えるのでしょうか」といことでした。

製造メーカー側からは、洗濯は「ドライクリーニングをお願いします」と言われましたが、京都wabitas独自に洗濯試験をした結果、洗濯前の寸法と、洗濯後の寸法の差は、殆どありませんでした。

この試験は、「水洗いを洗濯機を使った」洗濯で出た結果です。

撥水ガード加工を施しているので、水気を弾く効果と既に縮ませていることから、大きな変化は見られませんでした。

しかし、洗い方次第では伸び縮みする可能性があるので、その辺はご注意下さい。

注意する点は、洗剤の使用、洗い方、干し方です。

羽織モノなので、汗が付いてシミになるということは少ないと思いますので、ある程度は水洗いでOKだと思います。

洗剤を使うにしても、中性洗剤をご使用下さい。

熱に変化することから、乾燥機は絶対に使わず、陰干しに限ります。

これらを守れば、家でも洗って頂くことができます。

《既製品とオーダー企画品のご紹介》

薄物羽織ブランドshuwari(シュワリ)は、スグにお使い頂ける仕立て上がりプレタの既製品と、反物からお客様の着物にあわせて仕立てるオーダー仕立て企画とをご用意させて頂いてます。

色はネイビーブラック、ネイビーグリーン、パールグレー、チャコールブラウンの4色で、全てプロの着物スタイリストが厳選した、コーディネートしやすい色になっています。

プレタの既製品は、主に羽織を揃えております。

サイズはMとLの2サイズで、京都wabitasウェブサイト及びYahoo!ショッピングでお求め頂くことができます。

shuwari(シュワリ)羽織(M・Lサイズ)

ネイビーグリーンの羽織

ネイビーブラックの羽織

チャコールブラウンの羽織

パールグレーの羽織

コートに関してはYahoo!ショッピングのみで取り扱い中です

ネイビーブラックの道中着コート

パールグレーの道中着コート

そして、オーダーメードによるお誂えサイズ仕立てに関しては、shuwari(シュワリ)薄物羽尺としてwabitasウェブサイトの薄物コート羽織コーナーで取り扱い中です。

ナイロン&ラミーの超軽量薄物羽織は、単衣の時期(5月後半~盛夏~10月秋)に持っていて重宝する品です。

特に夏のお出かけ時に、「着流しで歩くと人目が気になる」という方にも嬉しい、おすすめの商品です。

京都wabitasプライベートブランドshuwari(シュワリ)のお知らせでした。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)