新商品:秋単衣の麻着物
2019年8月11日 16時52分8月のお盆明けから9月そして10月初旬の残暑が残るこの時期に着る着物は、モチロン単衣の着物なのですが、この時期に着る着物って本当に悩んでしまいます。
本音は「まだ夏着物でもいいんじゃないの」と言いたくなるくらい、夏日が続くからです。改まった所へは正絹の単衣キモノ、気軽にお出かけなら木綿の着物という感じです。
しかし、意外と木綿の着物って肌にまとわりつく感じがあって、着物の中は蒸れて暑いんです。
そこでこの時期に着るキモノに着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)では、木綿キモノに変わるカジュアルな着物を麻の新素材で作りました。
麻は本来夏の着物素材で活躍してきましたが、ワビタスではこの麻素材で秋用単衣キモノを新しく創作致しました。
それがご紹介する秋単衣用の麻着物「ヘンプ&リネンのルポワン染」です。
使っている素材(糸)ですが、経糸にルポワン染した麻:リネンで、緯糸にはルポワン染した麻:ヘンプを使い織り上げています。
それを仕立て上げてプレタにしたのが上記画像の着物です。
ルポワン染とはリネンやヘンプの麻糸の特性を活かした、糸の表面を染めて中を白で残す中白の糸染で、その糸を使った織りは、デニム調のカジュアル感溢れる織物に仕上がります。
こんな感じ
今回は3色の生地を織って、それぞれ着物に仕立てあげました。
麻の着物なので、家庭で洗っていただくことができます。
■ 秋の単衣用麻着物仕立て上がり(居敷当付き) ≪H&Rルポワン【ブルー】≫
■ 秋の単衣用麻着物仕立て上がり(居敷当付き) ≪H&Rルポワン【パープル】≫
■ 秋の単衣用麻着物仕立て上がり(居敷当付き) ≪H&Rルポワン【グリーン】≫
ルポワン染は洋装に主に使われる糸染で、この着物もアパレルの素材をヒントにして生まれました。見た目は紬のキモノという感じで、凄く素敵な織上がりなので、一人でも多くの人に着ていただきたく発表致しました。
これだけなら今までの木綿の着物で似た感じがあるのではと思われるかもしれませんが、この着物の特徴は染織だけでなく素材の機能性も凄いんです。
まず、経糸に使っているリネンですが、ご存知の方も多いと思いますが「フレンチリネン」という名で、洋服などに多く使われている麻素材で最も名が知れた繊維です。
【リネン】
リネンは毛羽たちが少なく、しなやかで綿に近いソフトでチクチク感が無い麻繊維の中で一番優しい繊維です。涼感があり爽やかで、洗濯しても痛まず汚れが落ちやすく、洗えば洗う程きれいになり着やすくなります。
そして緯糸に使っているもう一つの麻糸:ヘンプ。これがもっと凄い天然の機能性を持っているんです。
【ヘンプ】
ヘンプは着物に少ない繊維ですが、その昔は縄文時代から日本人の生活を共生してきた日本最古の繊維です。ヘンプには驚きの優れた天然機能性があり、効果は下記の通りです。
※抗菌性に優れており、雑菌が繫殖せず清潔さを保ちます。
※天然のUVカット効果があるので、紫外線からお肌を守ります。
※丈夫な繊維質で使い込むほどに肌に馴染みます。
※消臭性にも優れていて、汗の臭いもぐんぐん消臭します。
※呼吸する繊維なので適度に湿度を調性します。
※吸汗性、速乾性に優れているから、汗をかいても素早く吸汗して、速乾するので蒸れずに快適です。
また、これら効果は天然に備わった機能性なので、洗濯してもその効果は落ちていきません。
ヘンプ&リネンの優れた天然の機能性を持った繊維をルポワン染というカジュアルな染色で創作した新しい麻織物の着物を、9月10月用秋の着物としてご提案させていただきます。
織上がりは通気性が良いように隙間を空けて織ってありますから、夏にでも着れるくらいの着心地の良さを感じでいただけます。透け感があるため麻の居敷当を付けて仕立てました。
初作品なのでサイズはMとLの2サイズを各色で仕立てました。仕立ては国内仕立てなので安心して着用できます。
現代は着物がどんどんカジュアル化が進んで、ひとつのファッションとして取り上げられています。本品も正にそれに相応しいオシャレな着物と言えます。
機能性に優れておしゃれなこの着物を秋のお出かけに1着いかがでしょうか。