Archive for the '紬' Category

新作の織物は、まるで黄八丈

2021年2月5日 17時03分

黄八丈のようにカジュアルな着物として、そして男の着物として新しく織から創作したオリジナルの創作逸品物の織物着尺が織り上がってきました。

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一見すると正に黄八丈と間違えそうな織り上がりです。見た目だけでなく質感や風合いもハイクオリティーな織物着尺です。

今回は女性の方だけでなく、男性の方も含め全ての方に誂えて頂きたく、反物の幅を41cmと広めに織って頂きました。

なのでウェブサイトの方は、【男の着物コーナー】と女性向けの【紬・綾織りコーナー】のそれぞれに同じ商品を出すようにさせて頂きました。

■ 男着物コーナー【長井織物着尺】 ≪茶に黒の縞ストライプ≫

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紬コーナー■ 置賜紬伝統:長井綾織 ≪黒に金茶の縞ストライプ≫

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茶色に墨黒と、黒に金茶の2色を織って見たところ、出来上がりがほぼ黄八丈に似てしまったのに驚いてます。決して黄八丈をコピーしたわけではありません、出来上がりが似てしまうほどハイクオリティーな織物着尺だと思って頂けると嬉しいです。

細かな綾を織ってレトロ感ある色をカジュアルなストライプ模様に織っています。

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織元はこちら指定して山形県の長井まで行って、機屋さんに直接話をして糸から選んだので、誂え織のカジュアルな織物着尺です。

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太さが変わっていくことにより、グラデーションが掛かったようなオシャレな縞模様です。

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新しくワビタスが創作した置賜紬の織物「長井綾織り」の新作を全ての方におすすめ致します。

黄八丈のようにレトロで、黄八丈よりもリーズナブルな創作逸品織物完成のお知らせでした。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

黄八丈のような「まるまなこ」の紬

2021年1月15日 17時49分

置賜紬の名品がまたまた出来上がりましたので、お知らせ致します。

山形の長井織で一から誂えで織って頂いた素晴らしい黄八丈のような高級紬の織物です。

■ 置賜紬伝統:長井綾紬 ≪まるまなこ:チャコール≫

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黄八丈の代名詞でもある「まるまなこ」を紬のネップ(紬糸)をヨコ縞に入れたオシャレな綾織りの紬です。

今回はチャコールとシルバーグレーを織ってもらいました。

■ 置賜紬伝統:長井綾紬 ≪まるまなこ:銀鼠≫

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まるまなこの細かな綾を織りあげた上質の織物です。

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5ミリ間隔でヨコに縞を入れました

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ヨコの縞に節糸(紬糸)を入れてカジュアル感ある織上がりになっています。

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なんといっても、このまるまなこの綾織りは着やすさでは普通の紬と比較になりません。黄八丈と並べておいても見劣り全くしません、それだけ価値ある織物だと確信しています。

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チャコールはレトロでシックな見事な織物に出来上がりました。

シルバーグレーは上品な中に節がレトロ感とカジュアル感を演出してくれています。

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真綿紬のようにまとわりつくことなく、柔らかでシャリ感あるので、単衣の着物にするのもいいです。

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「まるまなこ」の光沢が高級感を引き立て、紬糸がレトロ感とカジュアル感を演出したワビタスが創作したオリジナル紬の高級着尺です。

本品は京都ワビタスのウェブサイトと京都にあるショールームでご覧頂くことができます。

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加藤改石謹製牛首紬の色無地「新色追加」のお知らせ

17時16分

牛首紬の色無地に新色が染め上がりましたので、紬のコーナーに追加いたしました。

モチロン「釘抜紬」といわれた加藤機業場さんの加藤改石謹製手織り紬を使っています。

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新しく追加した色は7色で、現在ある在庫を含めたら全9色になりました。それでは新色からご覧ください。

■ 加藤改石謹製牛首紬の色無地 ≪ラセットブラウン(茶)≫

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渋い色を何度も地入れするなどして苦労して引き染で無地に染めました。

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節糸に染溜まりが出来て、レトロな色にカジュアル感ある仕上がりになっています。

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■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪レトロブラウン(焦茶)≫

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さらにシックでレトロな色を出して染めて頂きました。

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紬らしくオシャレで重厚な色に染め上がっています。

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この色を更に深みを出して少し紫掛かった感じが次の色です。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪チャコールパープル≫

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シックで粋ですね、それにレトロ感もありオシャレです。

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打ち込みの強い加藤改石謹製牛首紬の生地を、ここまで濃い色に染めるのは本当に一苦労なんです。

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「よくここまで綺麗に染めてくれた」と引き染職人さんに改めてお礼を言いたいです。

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ここまで茶系の3色をご紹介させて頂きました

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次はすこしづつ色が明るくなっていきますよ。

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■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪レトロパープル≫

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藤色と紫色の中間色といえるレトロでアンティークな色に仕上がりました。

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この着物に紅型染をはじめ帯の逸品物を合わせると素敵なコーディネートになること間違いなしですね。

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最大の特徴の節の色溜まりで、「これぞ紬」という感じに荒々しくカジュアル感溢れる仕上がりです。

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次もさらに明るくなりますよ、でもレトロ感は変わらずです

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪アンティークグレー≫

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淡いシルバーグレーを染めてみたところ、想っていた以上に上品に、それでいてカジュアルに粋な染め上がりになってくれました。

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加藤機業場の牛首紬を染めると、原色より何割かは色が薄く染まります。しかし、節にたまる色溜まりは原色のままで、地色は淡く節が濃くという感じで、いい感じに濃淡が生まれて最高の染め上がりとなりました。

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グレーというと中年配向きと思われそうですが、この紬なら若い方でも、中年の方でも、ご年配の方でも着こなして頂けると思います。

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グレーの次はブルーです

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪レトロなスカイブルー≫

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良い感じにブルーグレーが綺麗に染まりました。アンティーク調のスカイブルーで素敵な色です。

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この色もグレー同様に濃淡ができてオシャレです。

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ブルーに続いてはグリーン系です。若草系のグリーンも牛首に染めるとレトロな感じに仕上がります。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪レトロな若草グリーン≫

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シンプルな若草緑の中間色ですが、なんとも言えない魅力ある色ですね。

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節の出方もこれまたカジュアル感溢れる粋な仕上がりです。

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良い感じの着物になること間違いナシですね

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金茶の帯、白の帯、ベージュの帯、黒の帯など、なんでも合いそうなので、色々合わせてみたいですね。

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以上の7色が新しくワビタスのサイトに登場しました。

前回に5色発売して1ヶ月で3色が完売して在庫に2色残っているので、全部で9色です。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪モスグリーン(渋い黄緑)≫

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■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪アンティークボルドー≫

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そして、1番に売れてしまったのが次の緑色です

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やっぱりいい色です

色無地は柄が無い分シンプルなので、着物の素材感が最も活きてきます。牛首紬となったら尚更ですね。

着物通販の京都wabitasでは、ウェブサイト及びショールームで牛首紬を揃えています

この牛首やそれ以外の良質な紬なども含め、2月に京都で開催される着物メーカーファミリーセールでもご覧頂けます、お気軽にお越しください。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

牛首紬:加藤改石謹製手織り紬の色無地

2020年12月10日 17時10分

紬のコーナーに牛首紬を染めた色無地着尺(反物)が新しく5色追加されました。加藤機業場の紬で、無形文化財指定:加藤改石謹製の正真正銘手織りの牛首紬を染めた、レトロ感溢れるおしゃれな紬の色無地です。

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色は全5色で、全ての色を着物スタイリストさんが厳選して出した色で、染め上がりはレトロ感溢れる紬らしい素敵な色に染まりました。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪アンティークボルドー≫

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玉繭から引いた玉糸は、節の出方も独特でカジュアル感ある紬になりました。

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スタイリストさんが選んだ色だけに、言葉では表現しにくい、魅力ある色です。

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次の色もレトロ感ありシックにカジュアルな色に染まっています。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪グレイッシュパープル≫

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グレーにも近く、それでいてパープル系のシックな色です。

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改石さんの素晴らしい紬を、スタイリストさんがおしゃれにアレンジしてくれました。

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次も素敵な色で、濃色のシックなグリーンの色無地です。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪ブリティッシュグリーン≫

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濃色は紬のレトロ感が最もでるので、この深みある緑も正にそれです。

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手織りの紬ならではの生地肌のムラ感がたまらなくオシャレですね。

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もう1色のグリーンは、黄緑系を渋くレトロにした独特なモスグリーンです。

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪モスグリーン(渋い黄緑)≫

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中濃度な色合いの緑なので、玉繭の節にできる色溜まりと、生糸(単繭)の色に濃淡の違いが出て、紬感がハンパないです。

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レトロでアンティークな色なので、若い方~ご年配の方までオシャレに着こなせる色です。

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そして最後の色が最も紬らしさがあるベージュ系の色です

■ 牛首紬:加藤改石謹製 ≪ベージュブラウン≫

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生成りでもなく、金茶でもないベージュ系ブラウンなので、癖が無くシンプルに着こなせる色です。

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改めて加藤機業場の牛首紬について解説させて頂きます。

石川県南部の白山市の山間の村で生み出される牛首紬は、加藤機業場さんと西山産業さんの二つの機場で作られる紬で、白山紬とも言われます。

着物通販を展開する京都ワビタスの牛首紬は、全て加藤機業場さんが織られた手織りの紬を使用しています。

その特徴は、使っている糸、御年99歳の加藤改石さんが今も尚作業されるかせ練りという手作業の練り、牛首紬独特の「糸はたき」という工程など全て加藤さんでならではの工程により出来上がった生地は、よく「釘抜紬」などとも呼ばれるように丈夫な質感です。

【特徴1:糸】

その特徴の一つでもある糸ですが、緯糸には二頭の蚕が作った玉繭60個から直接手でひいた玉糸を使っています。玉繭は、単繭がが作った繭と比べて糸が複雑に絡み合い、うねりが強く独特の節が出るため、躍動的な紬ならではのカジュアル感を作り出します。まわたを紡ぐのではなく手で挽くことにより、絹糸独特の真珠のような光沢感が生まれます。玉繭は2頭の蚕が吐いた糸が不規則に重なり合っているため製糸工程で高度な技術を要します。加藤さんでは単繭を経糸に、玉繭を緯糸に使用されています。

〈右が玉繭、左が単繭〉

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【特徴2:織り上がりまでの工程】

1、製糸(のべびき)

繰糸釜の湯に繭を浮かべ、経糸は約単繭80個、緯糸は玉繭60個から1本の糸を挽き出します。

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糸の太さを揃える技能を要する仕事であり、それらは製糸の熟練工の経験から生まれる技術に任されています。

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加藤さんが使用されている製糸機は、明治初期に入ってきた形そのままの座繰り製糸機です。

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2、管巻き

のべ枠から管に巻き取る工程で、昔は1本1本で巻き取っていましたが、現在は管巻器により、1度に12本巻き取る方法を取られています。昭和初期頃に動力に変わり、複数本とれるようになりました。

3、のべつむぎ

管から引き出した糸にゆるく「より」をかけながら大枠に巻き取り「かせ」をつくります。経糸2400m、緯糸3000mを1かせとし、枠を外してから乾燥したものを「がらがせ」と呼びます。

4、糸練り

生糸はタンパク質であるフィブロインとセリシンの2重構造になっています。精練はご存じのようにセリシンを取り除きフィブロインが絹の感触と光沢を生み出す作業のことです。石鹸と重曹を用いてセリシンを煮溶かしたあと、糸に残ったセリシンや石鹸をきれいに落とすために、水洗いし脱水します。今もされているかは分かりませんが、この糸練りの工程を加藤改石さんがされていました。今から約9年ほど前に見学に行かせてもらった時は、改石さんは90歳でしたが手作業で糸にお湯か水をかけながらセリシンを落とす「かせねり」という工程をされていました。

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5、糸はたき

牛首紬が「釘抜紬」といわれるくらい丈夫でしなやかなのは、この「糸はたき」という加藤さんならではの工程があるからかもしれません。糸を何度もしゃくるようにはたいて、1本1本の糸にさらなる空気を吹き込みます。

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この作業により蚕が糸を吐いた時のうねりを取り戻し配列を整えます。工程の間に何度も行うことにより真珠のような光沢の糸が更に輝きを増した独特の光沢と、ふんわりとした触り心地が生まれてきます。

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6、糊付け~管巻きまで

経糸は織機にかけた時「うわそ」と「したそ」に分けてかみ合います。その間を緯糸が通るので、滑らかにして通りやすくするため、経糸に糊付けをします。糊の原料になる米の粉を煮込み糊を作ります。そこに糸を浸して手でまんべんなく糊を付けていきます。

糊付けされた糸を「かせしぼり器」を用いて、まんべんなく糊を絞り取ります。そして「かせくり」(糸を巻き取る作業)した糸を「整経」(経糸を整えて巻き取り)と「管巻き」(織機にかけるため緯糸を小さな管に巻く作業)をして、機織りの用意が出来上がります。

7、機織

「へ」に通した経糸は両足交互の足踏みにより「うわそ」「したそ」に分かれて口が開き、その中を緯糸を巻いた管を差し込んだ「杼(ひ)」が1回飛ぶごとに、左手で握った「かまち」で打ち込みます。

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両手両足の力配分、タイミングが牛首紬の風合いを作り出します。

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伝統工芸士の織子さんがいったん織り出すと「ぱちん、ぱちん、ガコン、ガコン」とリズミカルに機を織る音が響き渡ります。それでも複雑なうねりのある玉糸を緯糸にしているので、スグに

機を止めて糸を整えて再び織り始める、それの繰り返しです。

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一日にほんの少ししか織れませんが、織り上がった生地は、「無形文化財指定、加藤改石謹製」という判と「牛首紬検査の証」という判が押されて出荷されていきます。

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そんな加藤改石謹製の牛首紬をシンプルに無地に染めて今回ご紹介している反物が出来上がりました。

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何度も申し上げますが、牛首紬は太くて節のある玉糸で織りあげるのが特徴で、節が多く白生地で見る時よりも染色した後のほうが、素朴でレトロ感とカジュアル感溢れる独特な優雅さが浮かび上がります。

加藤機業場で織られた牛首紬も、説明したように打ち込みが強いため、無地染とはいえ染めるのも難しく、一度から2度くらい地入れ(湯通し)して染付を少し良くしてから染めないと綺麗に染まりません。

今回は5色とも凄く完成度の高い染め上がりとなりました。

「着物は紬」という紬好きな方にはたまらないハイグレード・ハイクオリティーな紬のおしゃれな色無地着尺です。

本品は、着物通販サイト京都wabitasの【紬・綾織りコーナー】に出させて頂いております。白鷹板締め絣お召しと並び高級紬がご覧頂くことができます。

京都三条にあるワビタスショールームでは、この牛首紬をはじめ高級紬着尺などサイトの商品を常設しております。現品を一度直に見てみたいという方は、気軽にご予約下さい。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

新作の紬小紋:小千谷織物に重ね染の幾何学模様

2020年11月25日 17時42分

正絹小紋を扱う着物通販の京都wabitasですが、最近は縮緬系の柔らかモノ素材の小紋以外に、紬の生地を染めた紬小紋も多く取り扱うようになりました。

着物がフォーマルの時代からどんどんと最近はカジュアル化して、ファッションとして着るようにもなってきています。

着こなしもコーディネートも自由になりつつあるので、紬など先染の着物を求めてリサイクル着物などでも大島をはじめ紬を購入される方が増えているという風に聞きます。

誂えの高級呉服も同じで、訪問着や色留袖などのフォーマル着物の需要が減り、紬・お召しといったカジュアル着物をお求めされるように変わりつつあります。

そんなカジュアル着物時代に合わせるように京都wabitasでも、先染で織った織物着尺はモチロン、染物ではカジュアルな小紋を揃えるようになりました。

そんな小紋の中でも今回のように紬の産地:越後小千谷で織った紬の白生地を染めたカジュアルな紬小紋を増やしています。

特に今回ご紹介する小紋は、見た目はシックで無地感のカジュアルな小紋で、見た目以上に使っている生地が凄いんです。

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節がいっぱい入っているような紬ではなく、ドビー織機で織った平織りのシャキッとした生地を小千谷の機屋:大新織物さんで織った高級織物の白生地です。

細かな縞とヨコのぼかし縞が重なり、紋織のように見える上質で素敵な紬産地ならではの生地です。大新織物さんならではの手紡糸や真綿に壁糸に生糸等々、色々な高級糸を使っているので、この生地で誂えた着物は、着やすさ、着心地という点では最高ランクと言っても過言ではありません。この小紋を最初に触って、それを感じました。

そんな最高級小千谷の正絹白生地を染めた小紋が全4色で新しく揃えました。

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黒地に菱扇の幾何学模様を染めたシックでカジュアルな紬の小紋です。

■ 紬の着物【重ね染小紋】 ≪ドット菱扇【黒にネイビー】≫

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シックなネイビーカラーに見えるこの小紋ですが、下地のネイビー(紺)を引き染して無地を引いて、その上に地型彫になった模様の型を引き染めた重ね染友禅です。全4色とも同じ染技法で地型彫の小紋柄を黒で染めています。そうしたことにより、細かなドット模様の柄がシックな黒のツートンカラーで染まりオシャレな柄の無地感小紋として仕上がっています。

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■ 紬の着物【重ね染小紋】 ≪ドット菱扇【黒にパープル】≫

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近くで見ると全体柄模様の小紋ですが、

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遠目に見ると無地感にも見えるシックな小紋です

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■ 紬の着物【重ね染小紋】 ≪ドット菱扇【黒にブラウン】≫

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黒に茶という組み合わせですが、絶妙な色バランスで粋な小紋になっています。

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地味な色が地味に見えないカジュアル感ある色の組み合わせです

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■ 紬の着物【重ね染小紋】 ≪ドット菱扇【黒に渋ワイン】≫

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チョコレートピンクと言ってもいいような、渋い色ながら少し赤みな渋いワインカラーです。

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言葉では伝わりにくい、凄く素敵な色の小紋ですよ。

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以上4色の紬小紋ですが、生地の製造元でもある大新織物さんは既に廃業されて、機織りとしては活動されていないため、染め上がっている現品のみの取り扱いとなります。

生地ヨシ、染めヨシ、柄ヨシ、色ヨシ、着心地ヨシの全てに優れた高級小千谷織の染小紋です。自信を持っておすすめ致します。

この小紋は京都wabitasのサイト小紋コーナーの紬小紋でご覧頂くことができます。

そして、京都のショールムでも直に商品を触って見て頂くことが出来ます。

サイトもモチロンですが、ショールームもご利用下さい。

京都ワビタスでは今回ご紹介した小紋以外に、様々な紬小紋を取り揃えております。全て高級紬の生地を土台にして染めている最高品質の小紋になりますので、是非ご利用頂ければと思います。着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白鷹の板締め絣お召し【立涌】新しく入荷

2020年11月24日 17時05分

白鷹というと織物が一番に出てきますが、その中でも最も名が知れ渡り、白鷹織の象徴ともいえるのが「板締め絣お召し」です。

着物通販の京都wabitasでも、これまで何度も取り扱ってきた山形を代表する伝統的工芸織物:白鷹板締め絣お召しの立涌柄が入ってきました。

■ 白鷹お召し板締絣手織り ≪米流立涌絣:白黒≫

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亀甲と蚊絣の小さな絣模様を使い、板締めで模様を構成する白鷹伝統製法から生まれた逸品織物です。

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糸を板で締めた状態に染料を流して板締め絣の糸が出来上がります。

本塩沢と白鷹お召の違い。 - じざいや的日常~きものがたり~着物が織りなす素敵な物語

白鷹御召 : 和を着る。楽しむ。はんなりのブログ

この糸を使い、お召し糸、生糸を順に手織りで打ち込むことにより、立涌模様が織り上がります。

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紋織とは違う方法で柄を織るという、正に伝統的工芸織物です。

この板締め絣お召しは、白鷹織の佐藤新一さんの工房で織りあげられた新品です。

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佐藤新一さんは、置賜紬:板締め絣(糸染)の伝統工芸士です。

白鷹お召しはこれまでもご紹介してきたように、生産量が限られているため、数年前でしたら1反織り上がるのに1ヶ月でしたが、ベテランの織子さんが一人、また一人と引退されているため、今では1反織り上がるのに1ヶ月半以上かかる場合があります。

強撚糸(お召し糸)を1本、絣糸を1本、生糸・・・・を手織りで少しずつ繰り返して1日10cm織れれば上出来です。

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そして出来上がった反物は、強撚糸による凹凸のシボがあり、軽くて着心地のいい置賜紬の名品となります。

板締めによる絣の糸つくりにはじまり、織り上がりまで手間暇かけて出来上がる白鷹お召しですが、その織り上がりは「きもの研究家:森田空美さん」をはじめ、着物好きな方誰もが認める名品です。

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白鷹お召しを織る機屋さんは、佐藤新一工房さんと、小松織物さんの二つしかありません。

京都wabitasは、どちらも応援していきたいと思います。

現在は、小松織物さんと佐藤新一工房さんの白鷹の板締め絣お召し全部合わせて4点ございます。(モチロン今後も入る予定です)

■ 白鷹お召し板締絣手織り ≪七宝:生成り(反物)≫

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■ 白鷹お召し板締絣手織り ≪米流市松絣:白黒(反物)≫

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■ 白鷹お召し板締絣手織り ≪米流蚊絣:黒地(反物)≫

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白鷹お召しをお探しの方は、着物通販京都wabitasのサイトもしくは、京都wabitasのショールームをご利用下さい。

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京都にあるショールームでは、白鷹お召しを直に触って確かめて頂くことができます。このほかサイトの商品も常設していますので、気楽にリラックスしてご覧頂くことができます。

京都へお越しの際には、是非京都ワビタスのショールームへお立ち寄りください。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

格子間道の綾織り高級着尺

2020年11月18日 9時30分

みちのく山形の織物を扱う着物通販サイト京都wabitasに、新しく長井織の素敵な織物着尺が入りました。

■ 置賜紬伝統:長井綾織着尺≪格子間道紋≫

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長井の長岡織物さん謹製の綾織りで作られた高級織物着尺です。

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長岡さんが織る綾織り着尺の特徴は、シンプルなのにハイグレード、ハイクオリティー、ハイセンス、リーズナブルという言葉がピッタリと当てはまります。

よく「黄八丈」の着尺と雰囲気が似ているので、見間違われることもあり、そのため見比べられます。

本品もご覧のように、一見すると黄八丈の着尺そのものです。

何が魅力かというと、見た目だけでなくハイグレード、ハイクオリティーといえるくらい織の質感のグレードが素晴らしいです。

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しっかりとした生地質は、シャリ感あり滑りもいいためカジュアル着物として着心地は最高ランクと思って頂いて大丈夫です。

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特に本品は黄八丈と同じような色彩になるようが、経糸の配列及び色になっています。

そして、織は格子の綾織りなので、全体に光沢があり織物自体の色の発色をひき立てています。

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ヨコ段に色が濃淡で変化するように緯糸を変えているので、紬の着物らしくカジュアル感ある反物に仕上がっています。

紬といってもゴワゴワ纏わりつく感じの生地質ではなく、サラリとして大島を着る感じの質感と思って頂けると分かりやすいかもしれません。

黄八丈と比べて見劣りすることなく遜色ないグレード、そんな織物着尺ですが、黄八丈の着物を誂えることを比較して考えると、凄くリーズナブルに誂えることができます。

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京都wabitasでは、このような素晴らしい長井織物着尺を他にも多数扱っています。

ウェブサイトはモチロン、京都にあるショールームでもご覧頂くことが出来ます。

特にショールームへお越しいただければ、数々の現品を直に触って見ることもできます。特に織物の場合は画像だけでは良さが分かりません。

現品を触って頂いたり、ご自分の顔色に合うか、体に沿うかなど鏡を見ながら体に当てて頂くことも出来ます。

商品の良さを体感して覚えて頂いて、必要な商品ということであれば、後日サイトからお求めいただくということも出来るので、是非ショールームへお越し頂ければと思います。

京都へお越しの際には、気軽にお立ち寄りください。

ショールームご来店には受付が必要となりますので、ご希望の日時を受付される際にお申し付けください。

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綺麗なブルーの米沢紬紋着尺

2020年11月12日 14時15分

着物通販サイト京都wabitasでは、ここ数カ月は米沢の高級織物が着尺と帯で、それぞれ新しく商品が入荷しています。

今回ご紹介させて頂きます着尺も、種類としては紬に属するタイプの米沢織紋着尺です。

本来の紬ほどネップという節の多い紬糸が目立たないので、本来のカジュアル紬とは少し違う感じです。

生地はこんな感じのタイプです。

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織物はタテヨコの交じりで出来上がるので、縞や市松などの織が多いです。

本品も同様に市松を大小に大きさを変えたり、横長の長方形や縦長の長方形などに変化をつけて、ご覧のようなグラデーションが効いたストライプの縞模様になっています。

■ 米沢紬:織の紋着尺 ≪縞市松グラデーション≫

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先染織物の特性をうまく活かしているのが良く分かる素敵な織物着尺です。

色は綺麗なブルーをベースにして濃淡を上手く使い分けて、綺麗でおしゃれな作品になりました。

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ブルー濃淡の透明感ある配色が、地模様の光沢でグラデーションの効いた、魅力溢れる素晴らしい着尺です。

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無地感に濃淡でぼかしているような、素敵な織の着尺です。

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透明感ある色彩が魅力的で、反物を見ているだけで、その良さが感じられます。

着物として仕立てしてみたら、どんな素敵な着姿になるのか、想像を湧きたててくれる逸品です。

見た目だけでなく、織物本来の質感の良さも、触っただけでわかります。

硬すぎず適度にシャリ感があり、しなやかな生地質になっています。

さすがは先染織物の産地:米沢謹製品です。

今回ご紹介した米沢織の紬着尺は、京都wabitasの【紬・綾織り】コーナーでお求め頂くことができます。

そして、本品も今までの品物同様に、京都のショールームに置いてありますので、見てみたいという方は、ショールームへお越し下さい。

着物はどんどんカジュアル化して、一つのファッションとして変わろうとしています。

染着物のような柄物が好きな方、江戸小紋のような無地感柄の好きな方、そして今回の織物のように織の無地感キモノが好きな方など、それぞれに好みがあると思います。

京都wabitasでは、織の無地感キモノをオシャレ着物として今後も増やしていく予定です。

米沢・白鷹・長井といった、山形の高級織物をワビタスのオリジナルブランドにしていきたいと思います。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

米沢織物:紅花かさね染紋着尺

2020年11月9日 14時45分

みちのく山形の織物産地といえば、第一に上がるのが米沢ですよね。

着物通販サイト京都wabitasでは、そんな米沢の伝統的な織物も扱ってきました。今回もワビタスらしい無地感でオシャレな織物着尺が米沢から届きました。

こちらです

■ 米沢謹製正絹織物着尺 ≪紅花かさね染紋着尺銀鼠≫

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色は上品で、素材がカジュアル感溢れる粋な織物着尺です。

そんな粋な織物着尺ですが、上の落ち着いた色とは正反対に、もう1色はシックな濃い目でオシャレな色の織り上がりになっています。

■ 米沢謹製正絹織物着尺 ≪紅花かさね染紋着尺:紫≫

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2点とも米沢ならではの先染による織物着尺で、シャリ感ある生地質は紬好きな方にはお勧めです。単衣着物として誂えて頂ける逸品でもあります。

糸染をするのに紅花染で一度下染をしているので、原色よりも深みのある色合いを引き出して、素敵な色の織物に仕上がっています。

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紋着尺という言葉通り、目を近づけてみると凄く細かく小さな菱のようなドット地紋が入っています。

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紅花のかさね染と、綾のような細かな模様の光沢が、この織物の特徴です。

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タテが2色の縞通しの織りになっているのですが

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遠目に見たらシックな色の無地に見えるような、シンプルでハイグレードな織の着物地です。

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紅花染など、みちのく織物の特徴が詰まった、光沢が綺麗な上質の紋紬の着尺です。

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本品は、着物通販サイト京都wabitasの【紬・綾織りコーナー】でご覧頂くことができます。それに、ワビタスのショールームにお越し頂いたら、現品を直に触って見て頂くことができます。

ショールームへのご来店希望の方は、お問合せフォームから、ご希望の日時をお申し付けください。

定休日やご予約が重なっている場合は、違う日に変更して頂くことがございますので、予めご了承下さい。

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新商品「絣の名品」長井紬

2020年10月29日 17時01分

前回ご紹介した白鷹の手織りの紬に続いて、今回も「絣」の名品をご紹介致します。

長井(山形県)で織った凄い紬の逸品物で、紬の併用絣の着尺になります。

作品はこちらです

■ 置賜紬:長井紬(絣) ≪格子に斜め絣≫

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この作品の制作者は、置賜紬:絣の伝統工芸士の長岡正幸氏です。京都wabitasでは、長岡さんの長岡織物謹製の素晴らしい綾織り着尺を沢山取り扱ってきましたが、長岡さんは絣の技で伝統工芸士に認定されています。

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認定されたのは平成5年になります。「絣の技術を後世へ伝えたい」という強い想いで数々の素晴らしい織物を作ってこられました。

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紬の併用絣を得意としておられるだけに、本品のような凄い拘りの逸品が生まれました。

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格子織の紬に、ご覧のように凄い数の絣が斜めに模様を描くように織り込まれています。

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全体に見ると、流れのあるような斜めの模様が凄く素敵に織り上がって、完成度の高いハイグレードでハイクオリティな作品になっています。

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これだけの絣を糸にするのには、熟練された凄い技術はモチロンのこと、それに費やした労力も凄く大変だったと思います。

長岡さんの織物は手織りではありませんが、「半自動」というような表現を産地の方々は使われています。

半自動とは、自動織機を使って手織りのように、ゆっくり、ゆっくり織ることの意味を表現されています。

実際にこの紬の現品を手に取って触った時、手織りだと勘違いしてしまいました。

また、これほど沢山の細かな絣糸を自動織機で織るのは、ゆっくりでないと織れないと思います。

糸つくりから織り上がりまでの生産日数は、手織りと同じ、もしくは手織りよりも時間が掛かったのかもしれません。

綾織りの作品をはじめ、長岡織物さんの着尺は質感が凄くよく、着物として凄く着心地のいい織物でもあります。

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本品も同様に紬ではありますが良い生地質に織り上がっています。

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この長岡正幸氏謹製の長井紬(絣の織物)は、2反あって最後の品ということでした。

その貴重な2反のうち1反を仕入れて、紬のコーナーに載せています。

着物通販をウェブサイトで展開する京都ワビタスでは、今回の長井紬や白鷹織の紬やお召しなど、日本の素晴らしい織物を取り揃えています。

サイトだけでなく、ショールームに現品を常設しています。お越し頂けると、現品を手に取って見て頂くことも出来ますので、一度お越しください。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

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