当たり前ですが、着物には染物・織物がありますが、染着物には訪問着や小紋などの柄を染めた着物と、反物を無地1色に染めた色無地の着物があります。
今回は秋に向けて色無地着物を現代風の着こなし方も含めて見直したいと思います。
色無地の着物というと、紋を入れて格式高いフォーマル着物として、結婚式や茶道(お茶会)など改まった場所に着る着物として親しまれてきました。
友禅染のように柄が無いので扱いやすく、セミフォーマルな着こなし方が主流になっています。
ネット通販の広まりで、東レのシルックのように洗える色無地着物や、見本帳で好きな色が選べる企画品など、色無地は多くの呉服店が取り扱われています。
着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)でも、正絹の反物で様々なタイプの色無地を独自に誂えて現品を揃えています。
そんな色無地着物ですが、色無地に限らず着物自体のカジュアル化が進んでいるため、色無地よりも小紋などカジュアル着物を揃えるように変わってきているように感じます。
ワビタスでは、生地の質にこだわった色無地、織り模様に拘った色無地を扱っていますが、あくまで「着物はファッション」というとらえ方で、お客様にはフォーマル~カジュアルまで着こなせるようにご提案しております。
まずはワビタスが扱っている正絹色無地着尺をお浚いしたいと思います。
まずは、正倉院文様を反物の中に100柄や88柄織りあげた、光沢がありエレガントな八掛付きの色無地です。
色無地着尺:特選丹後紋意匠正倉院文様「八十八選と百選」
このように横段になって地模様が変わっていくという、丹後の機ならではの魅力溢れる色無地着尺です。地模様が次々変わるので、何処にどの柄がくるかは分かりません。光沢がキレイで色の発色を引き立ててくれます。仕立て上がった着姿が凄くエレガントで綺麗なので、お茶会にも着られますが、パーティー着物としてドレッシーに着こなして頂けるので素敵です。
全てに共八掛を織っています。下の画像で見える模様が八掛の地模様です。
そして、4丈の色無地にかわり、ワビタスの色無地の定番となってきたのが次にご紹介する高級白お召しの反物を染めている先練りお召しの色無地着尺です。
先練り白御召し:色無地
鳳凰紋や宝尽くし、麒麟菊などの格調ある模様の生地を染めているタイプです。
この色無地最大の特徴は、ハイクオリティ&ハイセンスです。
ハイクオリティは、先練りの糸を織り込んだ白お召しの生地質です。反物を持ってみると、その良さがスグに分かります。普通の紋意匠のような柔らかモノの生地と比べると、シャキッとした生地質は、たるみが出ないというか、凄く着心地がいいです。先染織物の御召しほど硬くないので、「硬すぎず、柔らかすぎない」という言葉がピッタリ当てはまります。
先練りお召し【麒麟菊文様の色無地】
お茶会着物や結婚式やパーティーに、自信を持っておすすめできる色無地です。
いい生地質は染付も凄くいいんです。染屋さんが絶賛されているほどで、薄い色から濃い色まで綺麗に染まります。
着物だけでなく、コートや羽織にも素敵です。
先練りお召しの色無地は、格式高い地模様だけでなく、ちょっとモダンにオシャレな地模様もあります。色目によっては、小紋よりもオシャレな感じに染め上がっているタイプもあります。
先練りお召し【丸に鳳凰紋の色無地2色】 斬新なカラーを染めたのですが、凄く人気があります。
先練りお召しシダ亀甲文様 シックな色から上品な色まであり、これも人気ある品です。
無地小紋のようにエレガントでオシャレな色無地です。
先練りお召し【洋花グラデーション】
光沢が効いて凄く幻想的な色無地着尺になりました。
普通の紋意匠と少し異なるのは、糸だけではなく二重組織になって地模様が浮き織になっているところです。次の色無地を見ていただくと、よく分かります。
先練りお召し色無地【唐草文様:レモンクリーム】
これら色無地は、フォーマルな袋帯を合わせてセミフォーマルな着物としても素敵ですし、同じ袋帯でもシャレ袋帯を合わせるとパーティー仕様の素敵な着物にもなります。名古屋帯を合わせれば、見事にカジュアル着物にもなります。
これが現代版色無地の魅力です。
他には、高級紋古代ちりめん地を染めている、両面織の色無地がございます。
表は唐草、裏は鳳凰紋が浮かび上がる、紋織の特徴を活かした紋古代縮緬の色無地着尺です。
予算を抑えたい方には、少し安価な色無地として、紋意匠縮緬を染めた色無地があります。
正絹丹後紋意匠唐草の色無地
カジュアル感のあるタイプの切子調の麻の葉文様の生地を染めた色無地もございます。
小紋のようにオシャレな色無地です。
この他に、手が長い方に嬉しい幅の広い生地を染めた、フリーサイズの色無地もあります。
ワイド幅の正絹色無地
ワビタスは男性物の反物も多数取り扱っているので、染物&織の反物を合わせると、幅の広い無地着尺は沢山揃っているんです。
色無地の着物は単衣にも袷にも選ぶことができます。
誂え方に選択肢が多いのも色無地の特徴ですね。
呉服屋さん業界では「色無地は売れない」というようなことを言われてるようですが、ワビタスでは年々増えている(売れが)状況です。
染色・織り・地模様など、シンプルな中に工夫と説明があれば、色無地の着物は、まだまだ需要の多い着物と思います。
着物通販サイト京都ワビタスでは、今後も色無地キモノには力を入れて取り組んでいきます。
着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)