Archive for the '羽織' Category

羽裏(肩裏)

2020年9月29日 10時55分

9月末になって、気候は完全に秋らしくなってきました。朝晩に関しては上着が必要ですが、昼間など日中はまだクーラーがいるくらい温かさがのこっています。10月の衣更え目前ですが、丁度いい気候になっています。今年の冬の予想は寒くなりそうということなので、例年以上に羽織モノが必要アイテムになると思います。

着物通販をしている京都wabitasでは、既に袷用のコート(道中着や道行衿)や、羽織用に素敵な正絹反物を揃えています。

おしゃれ羽織や道中着コートなら、正絹カジュアル小紋が素敵です。

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その他、おしゃれ小紋が多数ございます。

そして、道行コートなら無地感小紋、色無地、ボカシ染小紋、お召しなどがおすすめです。

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でも最近は和服もカジュアル化が進んでいるので、どの反物でも羽織にお勧めですし、道中着や道行なども同じです。

京都wabitasでは、これら表物になる正絹反物に加え、裏地の品揃えもしています。羽織用におしゃれな柄物の羽裏や、コートの裏として合わせやすいボカシ染タイプなど、様々な羽裏を全て正絹素材でご用意しております。

【京都wabitas羽裏コーナー】

可愛い小紋柄の羽裏(肩裏)

唐辛子の正絹羽裏(肩裏地)
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手毬の正絹羽裏(肩裏地)
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千鳥の正絹羽裏(肩裏地)
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水玉の正絹羽裏(肩裏地)
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リーフ模様の正絹羽裏(肩裏地)
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ヨロケ流水の正絹羽裏(肩裏地)
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猫が散りばめられた正絹羽裏(肩裏地)
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唐草模様の正絹羽裏(肩裏地)
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ムジナ菊の正絹羽裏(肩裏地)
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コートに合わせやすいぼかしタイプ

絣格子の正絹羽裏(肩裏地)
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重ね格子の正絹羽裏(肩裏地)
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シケ引き友禅の正絹羽裏(肩裏地)
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そして、更に個性美溢れる素敵な友禅の羽裏

楽器(岡重)柄の正絹羽裏(肩裏地)

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ピエロの正絹羽裏(肩裏地)
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乱菊などアンティーク模様の正絹羽裏(肩裏地)
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世界紀行の正絹羽裏(肩裏地)
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夢二 枝梅の正絹羽裏(肩裏地)
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ダイヤにハートの正絹羽裏(肩裏地)
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大きな水玉模様の正絹羽裏(肩裏地)
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これだけでなく、サイトには他にも沢山の羽裏を揃えています。

裏にもこだわりを持った羽織モノのコーディネートを推奨いたします。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

アンティーク柄の小紋

2020年9月2日 13時41分

京友禅のカジュアル小紋をご紹介します。

どの柄もレトロな彩りで染め上げた、アンティーク調のオシャレな小紋となっております。

単衣・袷の小紋にはもちろん、羽織やコートなどに仕立てるのもお素敵です。

 

■ アンティーク柄の小紋 ≪矢絣【ブルーとブラウン】≫

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生地にはタテのストライプ模様を織った、光沢のある丹後紋古代を使用しております。

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クリーム色の地色に、淡いブルー・ブラウンのカラーで矢絣が描かれており、大柄ですが上品な反物です。

矢絣模様は無地ではなくグレーやエメラルドグリーンのカラーで模様が入っているのがオシャレです。

 

■ アンティーク柄の小紋 ≪破れ麻の葉【エメラルドグリーンにオレンジ】≫

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こちらの生地も丹後紋古代の白生地を使用しています。

エメラルドグリーンのカラーで、生地の光沢感がさらに生かされています。

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パッと目をひく様な鮮やかなエメラルドグリーンに、オレンジの濃淡で描かれた破れ麻の葉の模様です。

 

■ アンティーク柄の小紋 ≪夢二デザイン:キノコ≫

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生地には八丁撚糸を使ったしわになりにくい、本三越の高級ちりめんです。

やわらかくて、肌触りがよく着心地はとても良いです。

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レトロなキノコ柄が可愛らしい反物です。

グリーンのキノコに遊び心があふれるデザインです。

 

■ アンティーク柄の小紋 ≪ダイヤにハート【グレーとブルー】≫

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こちらは縦ストライプ模様に織り上げた丹後紋意匠の白生地を使っています。

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ダイヤ模様を抜いた大きなストライプで、チューリップやハートが所々に散りばめられています。

 

 

このほかにも、京都wabitasカジュアル着物のコーナーでは普段着に気軽にコーディネートして頂ける小紋を多数ご用意しており、新しい商品も続々と追加しておりますので、よろしければご覧ください!

カジュアル小紋|着物(きもの)の通販 京都wabitas(ワビタス)

女性用の陣羽織(猫柄の正絹紋紗染着尺)

2020年8月16日 16時17分

着物通販の京都wabitas薄物コート羽織コーナーに、袖無しの羽織:女性用の陣羽織を限定で揃えてみました。

7011073≪この色は売り切れました≫

何故このような品を創ったのかというと、数名のお客様から「揃えてほしい」というご要望があったからです。

きっかけは男性用の陣羽織をショールームで展示しているのですが、それを見られた女性のお客様が、「女性用も作れるなら、是非作ってほしい」と言われたからです。

夏場に和服で出かける時に、「少しでも身軽にしたい」「着流しで歩くのは、少し抵抗がある」などの理由で、紗の羽織よりもっと簡単に、男性のようにカジュアルに羽織れる夏の羽織が欲しいということです。

女性用で探せば、洗える着物(ポリエステル素材)などの袖なし羽織はあるようですが、正絹で薄物素材で出来た陣羽織は、既製品ではないということです。

「袖の長さが関係ないので、フルオーダーで誂えなくても既製品で着こなせる」ということも、参考に言っていただいたので、何かいい素材が入れば仕立てに出してみようと、以前から準備していたところ、反幅の短い紋紗の染着尺が、お値打ちで仕入れることができたので、女性サイズの陣羽織に仕立てして作りました。

生地は丹後で織った網代の菱格子正絹の紋紗です。

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染は濃い色を何色か混ぜ合わせたミックスモヤぼかしに、シルエットで猫の模様が浮かび上がる友禅染です。

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【羽織紐付け仕様】

陣羽織というと結びタイプと、乳を付けて羽織紐が付けられるタイプがあるのですが、今回は羽織紐を付けられるように、乳を作ってあります。

【撥水ガード加工済】

撥水ガード加工も施してあるので、ちょっとした塵除け代わりにもなります。それにお袖が無いので、小さく畳んでカバンの中にしまうこともできます。

上記画像のグリーンを含め、全部で4色あります。

■ 薄物袖なし正絹陣羽織(仕立て上がりプレタ) ≪猫の友禅に紫のぼかし【撥水ガード加工済】≫

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 居眠りをしている猫のシルエット模様と、足跡が可愛く散りばめてあります。

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 ■ 薄物袖なし正絹陣羽織(仕立て上がりプレタ) ≪猫の友禅に茶系ぼかし【撥水ガード加工済】≫

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■ 薄物袖なし正絹陣羽織(仕立て上がりプレタ) ≪猫の友禅に墨系のボカシ【撥水ガード加工済】≫

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軽くて、体の負担を和らげ、気軽に羽織れて、おしゃれで可愛い猫の模様の、正絹紋紗の陣羽織は、現品限りで京都wabitasだけの取り扱いとなります。

そんな女性用の正絹陣羽織を、夏に和服を着てお出かけされる時用に、ご提供させて頂きます。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

「むすび織」男物着尺入荷:落語家さんの羽織や着物にもおすすめです

2020年7月21日 16時58分

米沢織物の産地販売会に仕入れに行ったら、これぞ男物の織物といえる高級織物を見つけたので、京都wabitasのサイトに出させて頂きました。

新商品ということではなく、男の高級キモノや羽織の定番であった「ひげ」の紬着尺です。

ひげ?

正式には「むすび織り」の着尺です。業界の人たちは糸が出ているので「髭」という表現を使われています。表現は少し下品かもしれませんが、これまでは普通では買えなかった高価な織物です。350064a

緯糸にいくつも結ばれた糸があり、織るのもそうですが、糸つくりが大変そうです。

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■ むすび織特選男着尺 ≪米沢織:墨黒≫

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産地の方は、着物でもといわれましたが、おすすめは羽織です。

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■ むすび織特選男着尺 ≪米沢織:グレー≫

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この2色は今までも男物色として、定番な色として使われてきました。

今回この2色以外にあと3色を仕入れました。この3色は上品であり明るい色系の少しカラフルな色で織られています。

今までワビタスのお客様で、こういう明るい色をお求め頂いたのは、茶道をされている方や、落語家さん達でした。

■ むすび織の特選男着尺【藤鼠】 ≪落語家さんの羽織や着物にもおすすめ≫

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藤色の落ち着きある色です

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■ むすび織の特選男着尺【薄抹茶】 

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一番明るい色が次の色です

■ むすび織の特選男着尺【クリーム】 

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この色を選ぼうかどうか迷いましたが、不思議と過去にもこのような色をお求め頂けるユーザー様が必ずおられました。

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今回もこの色をお探しの方に巡り合えることを願っています。以前は素材は違いますが、落語をされている方でした。

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以前というか、今でもデパートや呉服専門店さんに並ぶと、一般の人ではとても買えないような高額値札がついている「むすび織」の男物着尺ですが、京都wabitasの通販サイトと、ショールーム限定の販売ということで、リーズナブルな価格でご用意させて頂きました。

このメーカーさんの機場では、もう生産はしてないので、織上がりの現品が最後の品と言われてましたので、貴重な逸品物でもあります。

一度は髭の織物を誂えてみたいと思っておられた方があれば、おすすめの品です。

男の着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

 

 

 

男の粋な羽織用小千谷紬薄物着尺:新商品

2020年3月26日 8時40分

男物夏コーナーより、この度新しく高級紬で創った羽織用薄物着尺が出来上がりました。

■ 特選小千谷紬の薄物男着尺 ≪ギンガムチェック:黒≫

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カジュアルに拘った、紬の逸品を男性用の羽織や夏着物用として誂えて織って頂きました。

小千谷織物の手紡糸を活かして、糸にも拘りを持っており、経糸緯糸共に壁糸や駒糸、紬糸など数種類を絡ませ、カジュアルで独特な風合いに織ってます。

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そんな生地を、京都の無地染工房に持ち込み、黒の染料に浸け込み、黒無地に染め上げました。

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太めの格子に織ってあるのですが、糸質によっては、濃く荒く浮かびがって見える部分と、薄くシルエットのように浮かび上る所が重なり、ギンガムチェックのような仕上がりになってます。

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シックな黒と透け感が上手くコラボして、最高に粋な反物を創り上げることができました。

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主に羽織物としてがおすすめで、4月中頃から梅雨や初夏~盛夏~秋にかけて、スリーシーズン対応の長期間でお使い頂くことができます。

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着尺用に織ってあるので、長さは12.5m以上で着物としても誂えて頂くことができます。

男物として数の少ない薄物着尺に、今年新しく創作させていただいた逸品です。

粋な羽織物としておすすめです。

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

 

煌めく紋紗:薄物コート羽織用の染着尺に新色

2020年2月21日 17時37分

暖冬のため2020年は、春が早めに訪れそうです。

着物通販の京都wabitasでは、単衣着物用の品揃えを年々増やしていますし、着物だけでなく羽織モノにも力を入れて取り組んでいます。

後染の反物を中心に、先染の織物など品揃えを男物までしています。

3月を前に薄物コート地着尺を増やしています。

紋紗の生地にラメを入れて織った生地を、シックな色に染め上げた人気の色無地です。

■ 特選煌めく正絹紋紗 ≪チャコール無地に金≫

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さざ波模様の紋紗に、煌めく金のラメ糸を織り込んだ白生地を、シックな色に無地染してあります。シックに煌めいておしゃれな羽織になります。

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下に着る着物の色によって、透けて見える色目が変わり、魅力的な羽織コートになります。

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もう1色は継続中の色です。

■ 特選煌めく正絹紋紗 ≪墨グレー無地に金≫

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透け感のオシャレが最大の特徴でもある品です。

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新色を加えたことで2色になったこの品は、透け感と煌めく糸がうまく絡み合い透明感ある幻想的なオシャレを楽しめる逸品です。

3月から羽織ることも許されている現代では、外出時に必需なアイテムとなっております。

京都wabitasの薄物コート羽織ページを要チェックです。

単衣着物の通販サイト京都wabitas(ワビタス)

単衣の羽織は軽いのが一番

2019年7月4日 8時32分

7/14から3日間開催のファミリーセールを控える着物通販サイト京都wabitasでは、夏に羽織ることができる薄物素材の羽織用染着尺に力を入れています。

紗、メッシュなどの生地に加え、米沢織の微塵霞は羽衣のように浮いてしまうような軽い生地です。

そんな生地を「籠ろうけつ」という注染技法で染める友禅に出して新しく出来上がったのがこちらの品です。

米沢織最軽量:羽衣 ≪マジョリカ籠注染≫

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元は男性用の羽織生地としての用途で織られた生地なので、幅が42cmと広めです。

男性の方でも仕立てられるくらいの生地なので、手の長い女性の方でも仕立てが対応できます。

幻想的で凄く特徴のある色彩で描かれたマジョリカ模様になっていますが、きじが重なるとこの模様が浮かび上がります。

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この染技法は以前にもご紹介した籠ロウケツという染色で、絞り染伝統工芸士の匠の技術で出来上がっています。

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1枚の状態ですと透け透けの生地なので、下に着るお着物の色柄が透けて見える感じです。その上にこの模様が重なり素敵なコーディネートができること間違いナシだと思います。

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色々な色が混ざり合って出来たこの色彩は、この染技法ならではの特徴が出ています。

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非常に繊細な生地を使っているので、染色中に生地に筋ができてしまったものはB反、もしくはAB反として価格を下げた設定にしてあるので、おもとめやすくなっています。

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この品は京都ワビタスの薄物コート羽織コーナーでご覧頂くことが出来ます。

勿論ショールームでも常設しておりますので、現品を直に触って見ていただくことができます。

7/14~7/16の祇園祭きものファミリーセールでも出品する予定です。

軽くて軽くて浮いてしまいそうで魅力的な羽織地染着尺です。

着物通販サイト京都wabitas

新商品:薄物羽織染着尺「駒紗の籠注染」マジョリカ模様「男の羽織にも」

2019年4月18日 13時17分

5月~10月に紳士物・婦人物どちらでも羽織ることができる薄物羽織用染着尺の新商品のご紹介です。

まず薄物素材の生地ですが、最上級品の五泉で織った高級駒紗を使っています。

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京都wabitasでは男性のユーザーが多いことから、生地幅41cm以上のキングサイズ幅にしてます。五泉の駒紗は質感が凄く良く他産地の生地とは比較にならない程です。

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この生地を使って染めるのですが、見て頂いて分かるように隙間だらけの生地は、風通しがいいという点ではありがたいのですが、染める側からすると凄く厄介な生地なんです。

型友禅や手描き友禅などの技法では、下に染料が落ちてしまい染めるのが大変なのと、生地幅が42cmあるのでピッタリはまる型がありません。

なのでこの生地を使って染色するには無地染などの浸け染技法に限定されてしまいます。

それでは色無地限定ということになってしまいます。

そこで京都中の染屋さんで、この生地に対応できる染技法がないか探しに探し二つの友禅染が見つかりました。

その一つは墨流し友禅です。

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これは昨年2018年に出して凄く評判が良く売れました。モチロン今でもショールームでは継続して扱っています。

墨流しだけでは寂しいので、今年に探し当てたのが今回ご紹介する籠注染マジョリカ友禅染です。

どんな感じかというと次の画像を見て下さい。

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なんとも幻想的な色使いで、マジョリカ風にオシャレな色彩の友禅染です。

■ 男物駒紗薄物羽織地 ≪マジョリカ籠注染≫【男の着物:夏物コーナーから】

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生地は透け透けで薄いため、普通に写真を撮っても模様が映らないため、長方形の黒の紙をバックに入れて撮影しています。

荒々しい模様にシックな色とカラフルな色が混ざり合っている幻想的な友禅染です。

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羽織の下になる着物が黒っぽい色なら、マジョリカ模様がハッキリと浮かび上がりますが、薄い色で特に白やクリームなど発色の鮮やかな色の着物が下になると、模様は薄っすらと透明感あるように映ります。

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この幻想的な京友禅技法は昔から「籠ローケツ」と呼ばれてきました。

ローケツというので、「ローケツ染なの?」と疑問が浮かぶと思いますが、ローケツ染ではなくローケツ染をしたような仕上がりという意味から、「籠ローケツ」と業者間では愛称のような感じで言われています。

では、「籠」という名前はどういうことなの?という疑問も湧きます。

それをこれから染技法を含めて工程を見ながらご紹介させて頂きます。

まず最初にこの染色技法ができるのは、京都で一人だけ、イヤ全国で一人だけしかおられないようです。

名前は伏せさせて頂きますが、御年90歳を超えて今も尚染色を続けて頂いてる絞り染の伝統工芸士さんです。

その伝統工芸士から生まれる染技法は主に注染です。

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注染でどのようにすれば、あの見事な模様が出来上がるのか、ご覧下さい。

この染色は全てこの伝統工芸士さんの一貫作業です。

まずは白生地の糊抜きから

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次に色創りです。絞り染職人さんの染色はボイラーで沸かすお湯ではなく、昔ながらの釜炊きしたお湯を使います。

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でないと、注染の良い仕上がりが出来ないそうです。このお湯を染料の入った桶に注ぎます。

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こうして染料にお湯を注いで色が出来上がりますが、

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絞り染同様に籠ローケツも酸性染料を使いますので、お酢を加えます。

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このように1色の染料が完成します。この染料を生地に注染するのですが、注染する前の生地の準備が大変で、職人でないとできません。

その技法がこちらです。

既に一度染料を注いで染まった状態からの写真撮影になりましたので、色付きの生地でご覧下さい。

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ご覧のように長方形の板のような1mくらいの型に、13mある生地を細かく指で絞るように畳んで詰めていきます。

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この時の指の動きが凄いんです。親指を除いた4本の指がバラバラに動いて、1本1本の指がそれぞれ別の生き物のように動いているのが分かりました。このバラバラの動きにより詰められていく生地が、ゆらゆらと波がうねるようになります。

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実際この時に私も体験させて頂いたのですが、私のような素人がやると波のようなうねりができず、真っすぐ均等に近い横筋の状態になってしまいます。

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出来上がった状態がこんな感じです。

↓  ↓  ↓  ↓

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この畳んだ状態の生地に、先ほど作った染料を特性如雨露のような柄杓で何度も何度も注いでいきます。

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注染したら水洗容器に入れます。

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余分な灰汁などを洗い流すと共に、色を定着させます。

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出来上がったのが下の写真で、つまんだシワと共に色が付いて模様を出します。

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この工程を色数分繰りかえして完成となります。2色なら2回、3色なら3回、4色なら4回ということです。

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殆どが3回~4回(3色~4色)の工程と思います。

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出来上りがこのようなマジョリカ模様に色々な色が入って仕上がるのは、職人さんの指の動きから生まれるんです。

この染は1回1回仕上がりが異なり、同じモノは出来上がりません。

なので、1反1反がそれぞれ誂えというか、この世に1点しかない反物になります。

それともう一つの疑問「籠」という名が付くのは何故ということですが、その答えはこちらです。

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先程生地を詰めていた型は、実は長方形の籠になっているんです。

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籠でないと何度も注がれる染料が下に流れずムラになるか無地染になるのですが、底に溜まらず下に流れていくので、各色がそれぞれ色んな見え方で残って、この幻想的な仕上がりになります。

この籠ロウケツ(実際は籠注染)は、昔は長襦袢の下地などに使われていましたが、この技法を今回は夏場にも羽織れる薄物羽織用に使ってみました。

癖が強い染ではありますが、透け感が強い生地なので、凄く透明感ある染め上がりになっています。

写真画像ではこの染め上がりの良さがなかなか写し出せませんが、実物はすっごくオシャレで癖なく着こなせます。

実物の現品を見てみたいという方は、ご購入頂くかショールームへお越し頂ければ現品を実際に触ってご覧頂くことが出来ます。

男性用の羽織や、女性の薄物コートや羽織として素敵な創作逸品物です。

本品は希少な商品になります。未来永劫に継続していきたいのですが、ご紹介した御年90歳を超える伝統工芸士さんが活動を終えられましたら、後継者もおられませんので生産不可能となります。

魅力溢れる素晴らしい染の薄物着尺を羽織用に如何でしょうか。

(本品は男の着物:夏物コーナーでご覧頂けます)

着物通販サイト京都wabitas(ワビタス)

塵除けコート:単衣羽織使用の染着尺

2019年3月25日 11時09分

紗やメッシュのシースルー素材の道行衿や道中着衿などの和装コート、6月~10月に羽織る単衣羽織など薄物素材の羽織モノ需要は年々増えるばかりです。

着物通販の京都wabitasではそんな要望に少しでもお役にたてるように、正絹素材の素敵な染物を沢山揃えています。

ボカシや小紋など素材にあわせて染めています。

メッシュの織になった特殊織の染着尺は濃い色の品から薄色までおしゃれな品がございます。

■ 正絹丹後メッシュ織薄物塵除けコート用染着尺 ≪むじな菊≫

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琳派の模様:紅梅白梅絵図

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乱菊

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蔦葡萄

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市松

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南国洋花

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薔薇

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そして見たことなかった織で、五泉で織られた波筬(なみおさ)という変わり絽の生地には、京友禅でおしゃれな小紋を染め付けています。

波筬で織り上げた絽の生地は、タテヨロケになっていたり、立涌文様のようになっていたりして、生地だけでもおしゃれです。

■ 特選波筬薄物正絹小紋

ドットの市松

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絽の織組織で筬を波のようにヨロケさせて出来た五泉の機屋さんならではの名品(生地)です。

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■ 特選波筬薄物正絹小紋 ≪繋ぎかすれ模様:黒≫

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■ 特選波筬薄物正絹小紋 ≪ペイズリー:紫にブルー≫

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同じ柄の小紋で、すが生地を変えています。立涌文様に見えるようなヨロケ模様の生地です。

■ 高級塵除けコート用 ≪立涌くペイズリー:黒白≫

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薄色も素敵です

■ 特選波筬薄物正絹小紋 ≪立涌く文様にドット≫

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この波筬の生地を染めた薄物小紋は夏のオシャレ着小紋として、長着にもおすすめです。

着物通販サイト京都wabitasでは今後も薄物素材を使って、コートや羽織用におしゃれで上質な着尺をご提案していきたいと思います。

着物通販の京都wabitas(ワビタス)

 

ぼかし友禅の染着尺:着物orコート羽織

2019年2月27日 8時14分

道中着コートや道行衿コート、長羽織などの上着用と、単衣着物などにも誂えていただける染物の着尺(正絹反物)を新たに作りました。

生地は丹後の機場で織り上げた先練の上質な「白お召し」や、紋織の柔らかモノ「紋意匠ちりめん」を、それぞれ合った染にしました。

まずは単衣着物、道行襟コートにも素敵な先練お召しを染め上げたボカシ染友禅の染着尺です。

■ 先練お召しボカシ染着尺 ≪正倉院文様:夢幻ぼかし≫

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光沢が凄くエレガントに煌めく上質な白お召しに、優しい配色で染め上げました。

色無地の感覚に近い感じで着こなして頂けそうなので、袋帯を締めていただくとお茶会にも着れます。

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紋織の白お召しなのですが、二重組織で織ってあるのか光沢感が本当に綺麗です。

染めは横段に少しずつ色を変化させている引き染による手ボカシです。

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地模様は格調ある正倉院文様で綺麗に織ってある素晴らしい反物です。

白生地を染めてるのですが、柔らかモノのようにタルンとすることなく、シャキッとしていてそれでいて適度に柔らかいので、着心地は絶対にいいと思います。

袷の着物、単衣の着物、道行コート、羽織など使い方は用途に合わせて選んで頂ける染着尺です。

そんな先練りお召しの白生地で違う地模様の生地を、全く真逆のシックな濃い色に染め上げたボカシ染着尺も2色ございます。

■ 先練お召しボカシ染着尺 ≪白樺風文様:夢幻ぼかし≫「コートにおすすめ」

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紺系の藍ブルーとワン系のシックなパープルの2色です。

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こちらはタテストライプの紋織になっています。近くで目を寄せて見ると白樺のような文様を織ってあるのが分かります。

写真画像なので色彩が反射して派手な色目に見えすが、現品を実際に見ると凄くシックで落ち着きあるオシャレなボカシ染着尺なんです。

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幻想的なモヤボカシを、こちらも引き染による手ボカシで友禅染してあります。

もう1タイプは、柔らかモノ素材の丹後紋意匠ちりめんの生地を染め上げた、横段ぼかし友禅の染着尺です。

■ コート用正絹ぼかし染 ≪墨紺にパープルの横段≫

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■ コート用正絹ぼかし染 ≪焦げ茶にワインの横段≫

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■ コート用正絹ぼかし染 ≪深緑に茶色の横段≫

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細かなさざ波のようなグラデーション文様を織り上げた紋織の生地を活かすように、濃い色を横段に手ボカシで染めています。

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どれも少しカジュアルでオシャレな染なので、お薦めは道中着コートかなと思います。

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このようにタイプの異なるボカシ友禅の染着尺を小紋のコーナーに新しく加えました。

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