タンスの肥やし!?

2008年11月19日 9時22分

皆さんタンスに眠っている着物や洋服のことを「タンスの肥やし」と言うのはご存じだと思います。世間一般には「無駄」や「不要」という意味あいで使いますが本来の「タンスの肥やし」は全く違う意味なんですよ。

現在のタンスの中身は洋服が主流だと思いますが昔のタンスの中身は着物が主役でした。そんな昔は結婚の前に花嫁さんが嫁入り道具として持っていくタンスの中に色々な種類の着物を揃え嫁に行ったそうです。なぜたくさんの着物を嫁入り道具に入れたのか?それは「両親が娘をこれだけ大切にそして大事にしている」という証拠で「この結婚に親はこれほどまでの思いを託している」、「これほど娘を思っているのだから娘のことを大切に」、「結婚の後に着るものに困らないように」など色々な思いが込められていました。

結婚の後長い人生の中で辛いことがあった時には両親が結婚のときに用意してくれたタンスの着物を見て送り出してくれた両親の思いを振り返り、辛い時も人生の「肥やし」として成長し幸せに…という意味があります。

「肥やし」は作物の成長に欠かせない肥料、人間にも「肥料」に変わるものって必要ですよね!!昔の着物には「着る」という目的だけでなく着物を通じて人の「思い」おも通わせる人生に欠かせないアイテムだったんですね。

京都wabitas(ワビタス)