紬の着物:小千谷紬の色無地「訳あり生地の処分品」

2016年10月4日 12時38分

2016年も9月が過ぎ10月に入ったというのに気候は秋らしさがなく、「衣替えにはまだ早すぎるのでは」と感じる方が多いようです。

着物の場合は裏地の付いてない単衣の着物から、裏地付きの袷の着物へと変わるのですが、日中は気温も結構高い日があったり、まるで6月の梅雨なのかとおもうくらいジメジメと蒸し暑い日が続いたりして、汗が噴き出てくるのが実情です。

ということで、まだまだ袷の着物どころではありません。「単衣の着物でも暑いのに袷なんてとんでもない」というのが、着物を着ておられる方の正直な気持ちだと思います。

お茶会などしきたりや決まりごとの多い所には、ちりめん素材などの袷キモノを着なくてはなりませんが、自由に着こなせる普段着でしたら、最近は11月でも12月でも暖かい日なら紬素材の単衣着物を着ておられる方が増えてきています。

ワビタスのユーザー様も、紬の要望が増えていて袷にされる方、単衣にされる方共に紬の需要が増えてる感じです。

そんな紬着物の扱いですが、着物通販の京都wabitasのサイトでは先染で織の紬や、後染の染紬もあります。

牛首紬小紋と色無地があります、織は白鷹の紬(伝統工芸士:佐藤新一謹製)と紅花(伝統工芸士:新田英行謹製)などの高級紬が中心ですが、最近入荷しているのが小千谷紬です。

小千谷紬といえば先染の糸で織り上げた織物が有名ですが、ワビタスが扱う小千谷紬は染用の白紬です。

真綿などの紬に比べるとまとわりつく感じが無くシャリ感があり、パサパサとした平織の輸入紬とは比較にならないしなやかで優しさがある着心地よさそうな紬の生地です。

牛首紬(加藤改石)と比べると同じ高級紬にも拘らず少しリーズナブルなので、ご愛用される方が増えています。

今回は、そんな小千谷の白紬「訳あり」の生地が数点入りましたので、何に染めようか考えましたが普段着として気軽に着こなせる無地に染めました。

■ 本場越後小千谷紬無地 ≪「訳あり生地の処分品」≫淡いフジグレー

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シックでカジュアルな濃い色

■ 本場越後小千谷紬無地 ≪「訳あり生地の処分品」≫チョコレートブラウン 

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見えるでしょうか下の画像には斜めに傾けて透かしたらタテに筋があるのが分かりますが、反物を平面で見てると全く分からないです。

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シックで粋な色に染め上がりました。

 

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野蚕糸使いの小千谷の白紬を、オフホワイトに染めてみると、色の出方が面白い配色を生み出しました。

■ 本場越後小千谷紬無地 ≪「訳あり生地の処分品」≫ 

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まるでタテのストライプの模様をボカシて染めているように見えますが、そんなことは無い1色の色無地染なんです。

 

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では、何故1色の無地染なのにこのように色に変化ができたのかというと、紬糸と生糸と野蚕糸の糸を使い分けているからです。

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野蚕糸というと昔は野生の蚕から出た糸として屑糸扱いでしたが、近年はその野蚕糸が無くて逆に希少価値が増して高価な糸になってしまいました。

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野蚕糸で織り上げた部分は染付きが悪く、生糸で織り上げてある部分よりも少し生成りになった感じに染め上がりました。

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同じ野蚕糸の生地で、濃い色を染めたら実に素敵な色に染め上がりました。

■ 本場越後小千谷紬無地 ≪「訳あり生地の処分品」≫紫

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シックな色の中に1本タテに筋が入っています。

 

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色の変化が模様の光沢と上手く調和して出来上がった、素敵な紬の無地です。

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これら最高級素材の小千谷紬の染物は、着物通販サイト京都wabitasの紬コーナーで、それぞれ現品1反づつの限定販売中です。

普段の着物として、肌触感が最高に気持ちいい素敵な紬です。

(現品売り切れましたらサイトから無くなります、追加品はございませんので、ご了承願います)

最高級紬の反物が格安で揃う着物通販サイト京都wabitas